新井由木子【まだたべ】vol.047 草加の鉄道と稲荷寿司の巻

母になって初めてわかる、あの時の母の思い。“まだ食べたことのないもの”が気になって仕方がないイラストレーター・新井由木子さんが、食べるモノや関わるヒトと奮闘する日々を綴ります。

 明治時代、草加には、線路上に客車を乗せ馬が引く『草加馬車鉄道』がありました。
 元々、千住から粕壁(春日部)までが繋がった千住馬車鉄道が、営業不振で廃線に追い込まれる中、草加の素封家たちが馬車鉄道を残すべく奮闘したのが『草加馬車鉄道』です。
 しかし、その前に立ちはだかったのは、東武鉄道の開通という時代の流れや、客車の修繕費および馬にかかる想定外の経費。奮闘も空しく短期間で消えてしまった『草加馬車鉄道』ですが、客足は十分にあり、市民に親しまれていた記録が残っています。
 現在、その微かな名残は、草加と谷塚の間にあります(谷塚高架下公園から少し谷塚寄り。歩道に踏切があるところに、線路が残っています)。お散歩のついでに、よかったらお立ち寄りください。

 さて、草加馬車鉄道の廃止から100年の時を経て、今から30年ほど前のこと。

※【まだたべ】は、【思いつき書店】として世界文化社公式noteに移転しました。
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文・イラスト・写真:新井由木子(あらい ゆきこ)/東京都生まれ。イラストレーター・挿絵描き。埼玉県草加市にある書店「ペレカスブック」店主。挿絵や絵本の制作のかたわら書店を営む。著書に『誰かの見たもの 口伝怪奇譚』『おめでとうおばけ』(大日本図書)、『まんじゅうじいさん』(絵本塾出版)ほか。「この世はまだ たべたことのないものだらけ。東京に近い埼玉県の、とあるカフェの中にあるペレカスブックで、挿絵や絵本を作りながら本屋を営んでいます。料理は上手ではないけれど、生まれ故郷の式根島と、草加せんべいの町あたりを行き来しながら、食べること周りのことを書いてゆきます」
http://www.pelekasbook.com
Twitter:@pelekasbook

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