沢野ひとし【食べたり、書いたり、恋したり。】第13回『真夏の大掃除』

生きるうえで食べることは不可欠ですが、人生はそれだけではありません。寝たり起きたり、仕事をしたり、人に会ったり、旅に出たり。ときには恋もすれば、辛い別れもあります。一見、食べることとは無縁でも、忘れかけていた人生の一場面が、舌の記憶とともに鮮やかに蘇ることもあるでしょう。この連載では、イラストレーター・沢野ひとしさんが、人生のさまざまな場面で遭遇した“食”にまつわる思い出や発見を、文章とイラストで徒然に綴ります。


 我が家の大掃除は、お盆の頃に実行している。小掃除は年末に。八月の暑い日の大掃除には力が入る。早朝から汗だくになり、お風呂の湯垢と自分の体も洗って最終ラインを迎え、秋への新鮮なスタートを切る。

 大掃除の鉄則は他人に頼らないことだ。自分の秘めた体力と能力のみで全力投球をする。寒い真冬に行う年末の大掃除は体がほぐれず、作業も中途半端になりやすい。


※【食べたり、書いたり、恋したり。】は、世界文化社公式noteに移転しました。
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文・イラスト:沢野ひとし(さわの ひとし)/名古屋市生まれ。イラストレーター。児童出版社勤務を経て独立。「本の雑誌」創刊時より表紙・本文イラストを担当する。第22回講談社出版文化賞さしえ賞受賞。著書に『山の時間』(白山書房)、『山の帰り道』『クロ日記』『北京食堂の夕暮れ』(本の雑誌社)、『人生のことはすべて山に学んだ』(海竜社)、『だんごむしのダディダンダン』(おのりえん作・福音館書店)、『しいちゃん』(友部正人作・フェリシモ出版)ほか多数。趣味は山とカントリー音楽と北京と部屋の片づけ。

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