沢野ひとし【食べたり、書いたり、恋したり。】第19回『秋の夜長はウクレレと紅茶』

生きるうえで食べることは不可欠ですが、人生はそれだけではありません。寝たり起きたり、仕事をしたり、人に会ったり、旅に出たり。ときには恋もすれば、辛い別れもあります。一見、食べることとは無縁でも、忘れかけていた人生の一場面が、舌の記憶とともに鮮やかに蘇ることもあるでしょう。この連載では、イラストレーター・沢野ひとしさんが、人生のさまざまな場面で遭遇した“食”にまつわる思い出や発見を、文章とイラストで徒然に綴ります。


 ウクレレは手軽に演奏できる楽器である。ポルトガルの民族楽器が、ハワイアン音楽に溶け込み定着した。小型でどこにでも気軽に持って行け、みんなと合奏もできる。
 秋の夜に「赤とんぼ」を一人演奏して、しみじみと日本の抒情にひたるのも良い。さらに仲間のギターと「アロハオエ」を合わせるのも和む。


 その後に飲むアッサムティー、アールグレイなどの紅茶がひときわ体に染み込み、ウクレレ療法で身体の疲れもいっぺんに流される。あるいは演奏会をめざして、ウクレレソロを練習するのも、充実した今後の人生設計の一助になる。

※【食べたり、書いたり、恋したり。】は、世界文化社公式noteに移転しました。
連載はこちら

 

文・イラスト:沢野ひとし(さわの ひとし)/名古屋市生まれ。イラストレーター。児童出版社勤務を経て独立。「本の雑誌」創刊時より表紙・本文イラストを担当する。第22回講談社出版文化賞さしえ賞受賞。著書に『山の時間』(白山書房)、『山の帰り道』『クロ日記』『北京食堂の夕暮れ』(本の雑誌社)、『人生のことはすべて山に学んだ』(海竜社)、『だんごむしのダディダンダン』(おのりえん作・福音館書店)、『しいちゃん』(友部正人作・フェリシモ出版)ほか多数。趣味は山とカントリー音楽と北京と部屋の片づけ。

この連載のバックナンバー

▼ もっと見る