新井由木子【まだたべ】vol.023 猫からの電話かもしれないの巻

同じような経験をした方、いらっしゃいますか? “まだ食べたことのないもの”が気になって仕方がないイラストレーター・新井由木子さんが、食べるモノや関わるヒトと奮闘する日々を綴ります。

 もうすぐ節分ですね。
 節分のすぐ後には、わたしの誕生日がやってきます。
 小さな頃は嬉しさと恐怖の入り混じった誕生日(まだたべ0019参照)は特別な日でしたが、近年、年齢のせいかめっきり自分の誕生日に興味がなくなりました。ふと考えても自分の歳がすぐにわからないくらいです。先日ちゃんと数えてみたら、もう半世紀生きていて驚きました。

 節分には年齢の数だけ豆を食べますね。
 まだ年齢が一けたの頃は、あと数日節分が遅かったらもう1コ食べられたのになあ、なんて思ってましたが、今はもう食べきれない数です。あと10年20年経ったら、もっと大変です。
 成長の早い麻の若木を毎日飛び越えていると、やがて大木も飛び越せるようになるというのは、どこかで聞いた忍者の修行の話です。節分の風習はそれと同じように、年齢を増すごとに固い炒り豆をたくさん食べても大丈夫なくらい、元気な年寄りになるべく、編み出されたという側面もあるのではないでしょうか。

 誕生日といえばちょっと不思議な話があります。

※【まだたべ】は、【思いつき書店】として世界文化社公式noteに移転しました。
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文・イラスト・写真:新井由木子(あらい ゆきこ)/東京都生まれ。イラストレーター・挿絵描き。埼玉県草加市にある書店「ペレカスブック」店主。挿絵や絵本の制作のかたわら書店を営む。著書に『誰かの見たもの 口伝怪奇譚』『おめでとうおばけ』(大日本図書)、『まんじゅうじいさん』(絵本塾出版)ほか。「この世はまだ たべたことのないものだらけ。東京に近い埼玉県の、とあるカフェの中にあるペレカスブックで、挿絵や絵本を作りながら本屋を営んでいます。料理は上手ではないけれど、生まれ故郷の式根島と、草加せんべいの町あたりを行き来しながら、食べること周りのことを書いてゆきます」
http://www.pelekasbook.com
Twitter:@pelekasbook

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