美味しいマサラチャイにも! 最近よく聞く「クローブ」ってどんなスパイス?

間借りカレーや、人気の“カレー料理人”が作るオリジナルカレーなど、個性的なカレーが気になる今日この頃。「クローブ」はカレーを作るときによく登場するスパイスのひとつ。ではクローブってどんなスパイス? 特徴は? 美味しい使い方は? スパイスの達人たちがまとめた本『いちばんくわしい スパイス便利帳』から紐解きます。最後にクローブを使ったマサラチャイの作り方もご紹介。

バニラに似た甘い香りに、痺れるような刺激的な苦味

釘(くぎ)のようにみえる姿から、フランス語の「clou(クロウ=釘)」がその名の由来です。クローブは10~13mの高さまで成長する常緑樹で、花のつぼみを赤く色づく直前に摘み取り、乾燥させたものをスパイスにします。原産地はアジアですが、4世紀にはヨーロッパに広まり、強い風味が食品の悪い味を消すのに使われるようになるとともに、価値が高まりました。古い文献には、中国で皇帝に話しかける際、口に含んで口臭を消したとあります。

*ホールは、折れやすい華奢なものより、太くしっかりとしたものが良品。
*パウダーは、単体では刺激が強いが、シナモンやナツメグなどと合わせると個性が生きる。

おいしい利用法

肉の煮込みやレバーパテなど、特に臭みの気になる肉類に使います。かたまり肉などを焼くときにはホールを刺し(ピケし)、ミートソースやハンバーグ、ソーセージなどのひき肉料理にはパウダーを混ぜ込んで使います。

パウダーをシュトーレンやパン・デピスなど、お菓子に少量使うと、風味が豊かになります。シナモン、ナツメグと一緒に使うと相乗効果が。フルーツにもよく合い、フルーツを使ったパイやタルト、コンポート、焼きりんごにも使います。

インドのガラムマサラ、中国の五香粉(ウシャンフェ)など、ミックススパイスの材料のひとつ。食欲をそそる風味のウスターソースやとんかつソースの、主要な香味成分でもあります。

スパイス達人のおすすめ

● お酒やチャイの風味づけに
オレンジやレモンのスライスにクローブを刺して、ホットワインやホットウイスキーに浮かべるとふわっと甘い香りと柑橘系のすっきりとした香りが移ります。焼酎のお湯割りにもおすすめ。お酒は安価なもので充分です。また、チャイを作るときに、定番のシナモン、カルダモンに加えてクローブを入れると、スパイス風味の効いたチャイに。

● 定番のお菓子のアクセントに
ティラミスの最後にふるココアパウダーにクローブパウダーを少量混ぜると、それだけでエキゾティックな風味に。また、チョコレートケーキの隠し味にパウダーを少量加えると、カカオの味をぐんと引き立ててくれます。

マサラチャイを作ろう

インドの食後のお茶といえば、紅茶を牛乳で煮出して作るミルクティー“チャイ”。スパイスがふわっと香ります。濃厚な味わいがお好みなら、牛乳と水を7対3の割合でどうぞ。風邪ぎみのときは、ホールスパイスに黒こしょうを加えても!

材料(6人分)
牛乳…400ml
水…400ml
紅茶葉(短時間で濃く抽出できるCTC製法のアッサムを使用)…大さじ2
しょうが(つぶす)…1かけ分
砂糖…大さじ4
ホールスパイス
 カルダモン(ホール)…3粒
 クローブ(ホール)…3粒

作り方
1. 鍋に砂糖以外の材料を入れて強火で煮立て、弱火にして5分煮出す。吹きこぼれに注意しながら、ときどき混ぜたり鍋を火から離すとよい。
2. 砂糖を入れて混ぜ溶かし、茶こしでこす。

監修:朝岡スパイス/1981年の創業以来、スパイスの素晴らしさを日本の食卓に伝えてきた朝岡スパイス株式会社の皆さん。同社は良質なスパイスを扱うことでも定評があり、透明なガラス瓶に入ったスパイスは、ご存じのかたも多いはず。監修にご協力いただいたスパイス達人の皆さんは、日々、仕事でも家庭でもスパイス使いの研究に余念がなく、カバンにもスパイスが入っているとか!? 
http://www.asaokaspice.co.jp

レシピ考案:「ナイルレストラン」ナイル善己
撮影:高橋栄一

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