スギアカツキ【たまごのはなし】第24回 美味しいゴーヤチャンプルーをちゃちゃっと作る方法

時に無性に食べたくなるのが、ゴーヤチャンプルー。苦いゴーヤに意識が持っていかれがちですが、確かにたまごは無くてはならない存在です。この連載では、「たまごが一番大好きな食材」という食文化研究家のスギアカツキさんが、その経験と好奇心を生かしたさまざまなアプローチで「たまご」を掘り下げます。

先日、春の沖縄に行ってまいりました。ここ最近、毎年恒例の旅となっているのですが、年々情熱をかけるようになっているのが、「沖縄料理の追究」。現地で本当においしいものを探し当てることももちろんですが、実は東京に戻ってからのほうが熱心で、沖縄そばやゴーヤチャンプルーを、気取らずちゃちゃっとおいしく作れるようになることが、大きな目標となっています。そして、今回の滞在でしみじみおいしかったのが、地元のお寿司屋さんで食べた「ゴーヤチャンプルー」でした。



ゴーヤ、ランチョンミート、島豆腐。これらの沖縄食材を炒め合わせた素朴な家庭料理ですが、私はこの料理にこそ、「たまご」の包容力を感じます。個性が強い食材達を、優しくまとめてくれる母のような存在と言えるかもしれません。そこで今回は、私のような東京人でも簡単・気軽に作れる、「おいしいゴーヤチャンプルーの作り方」をご紹介したいと思います。

おいしく作る3つのコツとは?

コツ1:ゴーヤの下準備は丁寧に
ゴーヤ1本は、タネとワタをキレイに取って、“2ミリ厚”に切ります。ボウルに入れて小さじ1の塩をふり、軽くもみ込んだ後、さっと水で洗い、水分をしっかりふき取ることがポイントです。



コツ2:おいしさの決め手は、「ランチョンミート」
沖縄らしさを楽しむには、そのままの豚肉よりも「ランチョンミート缶詰」がオススメ。最近では沖縄県外でもさまざまな商品が売られていますから、サイズや減塩タイプなどを好みに合わせて選んでください。



コツ3:素材ごとに別々に炒める
仕上がりがベチャベチャしてしまう原因は、たくさんの具材をダラダラと一緒に炒めてしまうから。豆腐はこんがり香ばしく、ゴーヤは本来の食感を残すため、豆腐とゴーヤを別々に炒めておくことが重要です。この一手間で、おいしさの半分以上を決めるといっても過言ではないでしょう。

さあそれでは、作っていきましょう。

さあ、気軽にゴーヤチャンプルーを作ろう!

【材料(2~4人分)】
・ゴーヤ 1本
・ランチョンミート 1缶(200g前後)
・島豆腐(※) 1/2丁
・卵 2個
・かつおだし(顆粒) 大さじ1/2
・砂糖 小さじ1/2
・塩 小さじ1
・コショウ 少々
・油 大さじ2
・かつお節 適宜
※島豆腐が手に入らない場合は、固めの木綿豆腐で良い。

【作り方】
(1)豆腐の水切りをする。豆腐をヨコにスライスし、数枚のキッチンペーパーでくるんで皿ではさみ、重さを加える(20分程度)。電子レンジでの水切りは風味が落ちるためオススメしない。
(2)ゴーヤをタテ半分に切り、タネとワタをスプーンでキレイにこそげ取り、2ミリ厚にスライスする。ボウルに入れて塩をふり、軽くもんで10分程置き、さっと水洗いしてザルに上げ、水分をふき取る。
(3)ランチョンミートを食べやすい大きさに切る。この時、包丁よりもフォークで切り分けたほうが、味がなじみ、おいしくなる。
(4)熱したフライパンに油大さじ1をひき、ゴーヤを炒めて皿に移しておく。続いて、豆腐を手でちぎり、同量の油を引いて炒め、別の皿に移しておく。どちらも強火でこんがり炒めるのがポイント。
(5)フライパンにランチョンミートを入れて火にかけ(油は不要)、こんがり焼けてきたら、下炒めしたゴーヤ、豆腐を投入。砂糖、かつおだし(顆粒)、コショウで味付けし、中火で炒める。
(6)炒めたものを寄せて、溶いた卵を注ぐ。火加減は強火。手早く炒めながら、全体に卵をからめる。
(7)お好みの器に盛り付け、かつお節を上からちらせばゴーヤチャンプルー完成!




【たまごのはなし】は、ほぼ隔週火曜日に掲載します。

 

文・写真:スギアカツキ/食文化研究家。長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを幅広く学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)、女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)が好評発売中。
「みなさん、一番大好きな食べ物ってなんですか? 考えるだけで楽しくなりますが、私は『たまご』という食材に行きつきます。世界中どこでも食べることができ、その国・エリア独特の料理法で調理され、広く愛されている。そしてなにより、たまごのことを考えるだけで、ワクワクうれしい気分になってしまうんです。そこで、連載名を『たまごのはなし』と題し、たまごにまつわる“おいしい・たのしい・うれしい”エピソードを綴っていきたいなと思います」
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Twitter:@sugiakatsuki12

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