日本料理のプロに教わる! 基本から変化形まで、美味しい白和え衣をマスターしよう

「白和え」は、好物であっても自分で作る機会が意外と少ない料理の一つかもしれません。そういえば作り方はどうでしたっけ? 本日は、東京・南麻布の日本料理店「分とく山」総料理長の野崎洋光さんに、白和え衣の基本的な作り方から、変わり衣のバリエーション、さらに基本の白和え衣を使った美味しい一品までを教えていただきます。

豆腐のやさしい旨みと素材の一体感

白和えは、豆腐の味わいやなめらかな口あたりを楽しむ料理。豆腐をすり鉢ですって、粒のないように仕上げます。衣の味や旨みが豊かなので、和える具は素材そのままでは水っぽくてなじみません。塩ゆでしたり下煮して味をつけるのが一般的です。または、もともと味のついた酢じめの魚や漬けもの、旨みの強い柿やりんご、キウイのような果物ならそのまま使えます。果物の白和えはデザートにもなりますよ。

白和え衣の作り方

豆腐は初夏から初秋にかけての暑い時季はいたみやすいので、下ゆでしてから使うようにします。木綿を使うと味わいが濃く、絹ごしはなめらかに仕上がります。衣をかけて使う場合は、絹ごしのほうがいいでしょう。


【材料(作りやすい量)】
豆腐…100g(1/2丁)
砂糖…大さじ2
薄口醤油…小さじ1
練り白ごま…大さじ2
※すべて半量で作ってもかまいません。


【作り方】
1. 豆腐をふきんかペーパータオルで包む。まな板やバット、すだれなどを斜めにし、豆腐をのせる。水を入れたボウルを重しにし、15分おく。

2. 豆腐をすり鉢でなめらかになるまですり混ぜる。調味料と練りごまを加えて、さらにする。


【アドバイス】
おいしい豆腐が手に入ったらざっとつぶす程度にし、練りごまを入れずに作ってみましょう。大豆の旨みがふわっと広がります。普通の豆腐の場合は練りごまを加えたほうがこくが増して、大豆の味が引き立ちます。
くるみ、ピーナッツをすって加えたり、生クリームを加えてもとてもおいしいものです。なお、豆腐の量の1/2以上のくるみやごまが加わると白和えではなく、くるみ和え、ごま和えと呼び方が変わります。

白和え衣の変化形

替えるのは練り白ごまだけ。あとは同じ分量で、同じように作ります。

【基本の白和え衣】



【濃厚タイプの白和え衣】
練り白ごまの代わりに、生クリーム大さじ2を使う。



【ピーナッツ衣】
ピーナッツ30gをフライパンでいって、すり鉢でする。



【くるみ衣】
くるみ30gをフライパンでいって、すり鉢でする。



【松の実衣】
松の実30gをフライパンでいって、すり鉢でする。



【アーモンド衣】
アーモンド30gをフライパンでいって、すり鉢でする。


油揚げと糸こんにゃくの白和えを作ってみよう


【材料(2人分)】
油揚げ…1/3枚
糸こんにゃく…50g
にんじん…30g
生しいたけ…2枚
煮汁
 水…1/2カップ
 薄口醤油…小さじ1
 酒…小さじ1/2
白和え衣…作りやすい量の1/2量


【作り方】
1. 油揚げはさっとゆでて油抜きし、縦半分に切って細切りにする。糸こんにゃくもさっとゆで、食べやすい長さに切る。にんじんは細切りに、生しいたけは軸を落として薄切りにする。

2. 小鍋に煮汁の材料を合わせて1の具を入れ、火にかけてにんじんに少し歯ごたえが残る程度に煮る。

3. ざるに上げ、ゴムべらなどで押さえてしっかり煮汁をきって、冷ます。

4. 白和え衣で和える。

【アドバイス】
白和え衣はいたみやすいので、できるだけ手でさわらないこと。具も十分冷ましてから和えます。具の汁気をきるときも、ゴムべらなどを使うのがおすすめです。


野崎洋光(のざき ひろみつ)/東京・南麻布「分とく山」総料理長。1953年、福島県古殿町生まれ。武蔵野栄養専門学校を卒業した栄養士でもある。従来の考え方にとらわれない自分の料理哲学を、やわらかな語り口で、わかりやすく説く稀有な料理人として人気。本書でも、今の時代をとらえたレシピや考え方を指導。常に家庭料理の大切さ、家庭でしか作れないおいしさを唱えている。

撮影:高橋栄一

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