乾物は戻さずに使うのが正解だった! “やせ素材”を使った、やせる調理テクニック10カ条

前回は“やせ素材”についてご紹介しましたが、今回は“やせる素材”を使って、より効果的にやせる調理テクニックを、『やせぐせがつく野菜の常備菜』著者の野菜料理家・庄司いずみさんに教えていただきます。「乾物類は戻さずに使う」など、目からウロコの10カ条。美味しい・やせる・手軽の3拍子揃った常備菜生活を、今日から始めましょう。
1. 乾物類は戻さずに使います。
乾物類は戻さずそのまま。煮汁や漬け汁にそのまま入れ、調味液や野菜の水分で自然に戻します。うまみや歯ごたえが逃げないことに加え、水溶性の食物繊維やカリウムなどの大事な栄養をまるごととれるメリットが。
2. ゆで汁、戻し汁も全部使います。
素材に含まれる栄養素のうち、水溶性の栄養にも、やせ効果の高いものがたくさんあります。代謝にかかわるビタミンB群や水溶性食物繊維、むくみを追い出すカリウムなど。これらをみすみす捨てるのはもったいない! 丸ごと取りましょう。
3. すりおろす、ちぎるなど下準備を工夫します。
植物性100%で作る常備菜の場合、ヘルシーとはいえ、味気ないと長続きしないから、下準備にもひと工夫。野菜や大豆製品などの植物性素材をすりおろしたり、手でちぎることで、味がよくしみ込み、満足度があがります。
4. 押し麦や豆はまとめて調理。冷凍しておきます。
押し麦は食物繊維、豆は良質のたんぱく質たっぷりなので、頻繁にとりたいもの。どうせゆでるならたっぷりゆでて、まとめて冷凍しておけばいつでもちょいちょい使えます。麦は10~15分、豆は一晩浸水させて、たっぷりの湯で45分~1時間。時間はかかりますが、放っておけばよいのでラクチンです。
5. 油は極力使わない。“蒸す”調理法もいつもの鍋でできます。
カロリーを考えると油は控えたい。有効なのが“蒸す”調理法。蒸し器を持っていないなら“蒸し焼き”で。素材をサッと炒めて蓋をし、数分加熱。これならごく少量の油ですみます。また鍋に湯を張り、深みのある皿に素材を入れて蓋をし、加熱。温野菜サラダもこれで簡単です。
6. サクサクの揚げものが食べたい時はオーブンやグリルで
カロリーの高い揚げものはダイエット中には避けたいもの。揚げものが食べたくなったら、オーブンやグリルの出番です。パン粉をしっかりつけるまではいつもと同じ手順。これを揚げずにごく少量の油を回しかけ、オーブンやグリルでこんがり焼くのです。サクサクの衣で、十分揚げもの気分が味わえます。
7. カロリーをあげない素材でうまみをプラスしましょう。
ゆでた野菜をごまや刻んだナッツであえたり、香りのよいオイルをたらすと美味しいものですが、やはりカロリーが心配。そんな時は低カロリーな安心素材を活用しましょう。ちぎった焼き海苔や青海苔、たたいた梅干し、塩昆布などでうまみを補って。
8. 主食の取り方にもひと工夫。常備菜を使った混ぜご飯のすすめ。
炭水化物を単独でとると血糖値があがり、太りやすいサイクルが生まれます。一緒に食物繊維をとると糖質の吸収がブロックされる、このメカニズムに注目を。植物性100%の常備菜は、食物繊維たっぷりです。細かく刻んでご飯に混ぜれば、太りにくい主食ができあがりです。
9. 油揚げ、厚揚げ、がんもどきなどはしっかりと油抜きしましょう。
大豆の仲間で良質のたんぱく質をたっぷり含むとはいえ、揚げてあるこれらの素材はカロリーも当然あがります。だからしっかり油抜きを。ざるに入れて熱湯を回しかけるより、グラグラ沸いた湯で数分ゆでる方法で油はかなり落とせます。さらにキッチンペーパーで抑えると完璧。油を抜くと味もよくしみ込みます。
10. オイル使いは少量で。酒や水、だし汁とあわせてカロリーダウン。ウォーターソテーのテクニックを使います。
油で炒める代わりにフライパンに水分を張り、炒りつけながら加熱する方法をウォーターソテーといいます。油を使わなくてもこれで素材はしんなり。水に酒を足して風味をつけたり、だし汁で炒めてうまみを足しても。オリーブオイルなどを数滴たらせばオイルの風味を楽しめる上、カロリーもオフできます。
あの手この手を使って作る、やせる常備菜。自分でも工夫したくなってきたら、しめたものです。いつの間にか、あなたも“やせぐせ”がついているかもしれません。
撮影:櫻井めぐみ
やせぐせがつく野菜の常備菜

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