片手フードが街歩きにピッタリ! 手軽で美味しいイタリア流ストリートフード・その2

前回に続き、美味しいイタリア流ストリートフードのご紹介第2弾。日本では、街歩きにはタピオカをはじめ「片手ドリンク」が人気ですが、こちらは片手フードにもぴったり。日本に上陸してほしいのはどれ? イタリアを拠点に旅と料理のジャーナリストとして活躍中の池田愛美さんと池田匡克さんの著書『完全版 イタリア料理手帖』からご紹介します。
フォカッチャ・ディ・フォルマッジョ・ディ・レッコ
リグーリア州のジェノヴァより東側の名物、フォカッチャ・ディ・フォルマッジョ・ディ・レッコは、レッコで作られるフレッシュクリームチーズをごく薄い生地に挟んで焼いたもの。パリパリの生地とさっぱりとしたチーズの組み合わせ。
アランチーノ
アランチーノは丸形もあるが、円錐形に作るのがシチリア州の伝統。食べる時は逆さにして細い方を手に持つ。
カンノーリ
シチリア州のカンノーリはフォークを使わずに食べるストリートスイーツ。筒状に揚げた生地のなかに、チョコレートチップ入りのリコッタクリームを詰める。生地が湿気やすいので、注文ごとにクリームを詰めることも多い。
オリーヴェ・アッラスコラーネ
マルケ州のアスコラーナ種と呼ばれる肉厚で大粒のオリーブの実の種を抜き、挽肉種を詰めてパン粉をまぶして揚げた、オリーヴェ・アッラスコラーネ。
パンツェロッティ
プーリア州のパンツェロッティは揚げパンの一種。ハムやチーズのほか、さまざまな具を詰めて揚げる。
ランプレドット
フィレンツェのストリートフードといえば、ランプレドット。牛の第四胃袋をじっくりと茹であげ、半分に切ったパンにのせ、サルサ・ヴェルデ(イタリアンパセリのソース)またはサルサ・ピッカンテ(唐辛子ソース)をかけ(あるいは両方ともかけて)、パンの上半分を茹で汁にさっとくぐらせてから挟む。
パーニ・カ・メウサ
パーニ・カ・メウサ(パーネ・コン・ラ・ミルツァ)は、シチリア州パレルモ伝統のストリートフード。仔牛の脾臓と肺を茹で、ラードで揚げ煮にしたものをごま付きバンズで挟む。細切りにしたチーズ(カチョカバッロまたはリコッタサラータ)も加えたものはマリタータと呼ぶ。
茹でソーセージとセンメルパン
ドイツ文化圏のアルト・アディジェ州では、茹でソーセージとセンメルパンの屋台をよく見かける。ソーセージに砂糖入りの甘いマスタードがあう。
ネッチ
栗の粉のクレープ、ネッチはトスカーナ州ルッカ以北の伝統。そのまま、あるいはリコッタを包んで食べる。
ポルケッタ
ローマの南、アリッチャは仔豚の丸焼きポルケッタの名産地。形を残したまま骨を抜き、塩とハーブとニンニクを詰めて焼く。ナイフでそぎ切りにしてパンに挟むのが定番の食べ方。
甘いクレープから仔豚の丸焼きまで、実にさまざまな美味しさがあふれるイタリアのストリートフード。イタリアに行ったら、真っ先に食べたいものは何ですか?
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