【コラム】日本酒ラベル、ジャケ買いコレクション

自分好みの日本酒に出合いたい。さて、どうする? そんなときはラベルで選ぶのも一つの手、とお勧めするのは、酒食ジャーナリストの山本洋子さんです。山本さん監修の『厳選日本酒手帖』では、日本酒のジャケ買いについて紹介しています。

その昔、日本酒ラベルといえば、白地に筆文字で漢字3文字が多く、酒屋の棚を見てもどれも似ていて何を選んでいいのやら?だった。どうせなら、テーブルに花咲くようなおしゃれデザインで「どうして?」と話が弾むもの、クスッと笑えるもの、ギフトで選びたくなるようなボトルが楽しい!
 静岡県・高嶋酒造の海藻、新潟県・青木酒造の雪男、福岡県・庭のうぐいす。山形県・山形正宗の「まろら」とはワインでいうマロラクティック発酵がベースで生ハムにあうという。岡山県・御前酒の「9」。秋田県・刈穂の「かわせみ」。鳥取県・千代むすびの「こなき純米」これには「妖怪泣かせの超辛口」とまで書いてある。
 海あり、山あり、鳥あり、数字に妖怪まで。ジャケットで音楽を選んで正解だったように、お酒もジャケ買いで楽しんでみては? どれも酒の背景にストーリィがある。

千代むすび こなき純米超辛口

(上の写真・左端)妖怪泣かせの超辛口。泣くのが商売とはいえ、大酒飲みの子泣き爺が泣いてしまうほどとは、相当な辛口だ。
1,250円(720ml)
千代むすび酒造株式会社
www.chiyomusubi.co.jp/

刈穂 カワセミラベル

(上の写真・真中)桜の春、緑陰の夏、紅葉の秋。3羽の翡翠・カワセミがラベルに棲む。酒蔵の裏手、雄物川の水辺の宝石をラベルにあしらった。
1,500円(720ml)
秋田清酒株式会社
www.igeta.jp

GOZENSHU9

(上の写真・右端)ナイン、あるんよ。スタイリッシュな500mlの色違いボトル。キーワードは9。若き蔵人が起ち上げた。季節で色が変わる。

900円~。
株式会社辻本店
www.gozenshu9.com

山形正宗 まろら

(上の写真・左端)色鮮やかに鏤められた花びら!?キャンディ!? 手書き風の書体も可愛らしい。日本初、マロラクティック発酵の酒。
1,800円(720ml)
株式会社水戸部酒造
www.mitobesake.com

庭のうぐいす 純米吟醸

(上の写真・左から2本目)ホーホケキョ! 春を告げる鳥だが、夏酒や秋上がりも色違いでラインナップ。鶯のいない枝だけのラベルもある。
1,500円(720ml)
合名会社山口酒造場
www.niwanouguisu.com

雪男

(上の写真・左から3本目)昔、雪国にいたという。旅人の握り飯をもらうと、お礼に荷物を担いで山を道案内する“毛むくじゃら”。
1,400円(720ml)
青木酒造株式会社
www.yukiotoko.jp

白隠正宗 海藻ラベル

(上の写真・右端)海藻アーティストの作品。世界一海藻の多い駿河湾に面した酒蔵ならでは。山廃純米ひやおろしは海藻に合う!?
1,400円(720ml)
高嶋酒造株式会社
www.hakuinmasamune.com

その昔、レコードをジャケ買いしたように(懐かしい)、日本酒もピンときたラベルで選んでみては。そのラベルや酒にまつわるエピソードを深追いしながら飲む酒も乙なもの。でもくれぐれも深酒しすぎないように気をつけて。

 

山本洋子(やまもと ようこ)/酒食ジャーナリスト 地域食ブランドアドバイザー。鳥取県境港市・ゲゲゲの妖怪の町生まれ。素食やマクロビオティック・玄米雑穀・野菜・伝統発酵調味料・米の酒をテーマにした雑誌編集長を経て、地方に埋もれた「日本のお宝! 応援」をライフワークにする。「日本の米の価値を最大化するのは上質な純米酒」+穀物、野菜・魚・発酵食、身土不二、一物全体を心がける食と飲生活を提案。地域食ブランドアドバイザー、純米酒&酒肴セミナー講師、酒食ジャーナリストとして全国で活動中。境港FISH大使。著書『純米酒BOOK』。モットーは「1日1合純米酒! 田んぼの未来を燗がえる!」。
www.yohkoyama.com