【コラム】糖尿病専門病院に教わるバランスのよい朝食とは

健康診断などでいわゆる生活習慣病を指摘されて、食生活を見直したい思っている、そこのあなた。具体的にどのようにあらためればよいのか途方に暮れているのでは。そんなあなたにおすすめするのは、「日本一おいしい」と評判の糖尿病の食事療法を確立した、兵庫県尼崎市にある池田病院のノウハウが詰まった本『糖尿病専門病院が教える日本で一番おいしいレシピ』です。今日はその中からバランスのよい食事例として「豆腐チャンプルの朝食」をご紹介します。

1食500~600kcalのおいしい健康食を始めましょう

 ある日突然、「糖尿病」と診断されたら、あなたはどうしますか。合併症の恐怖、生涯続く治療への不安が押し寄せるかもしれません。そして、糖尿病に不可欠な“厳しい食事制限”への戸惑い……。

 糖尿病になる人は年々増加し、疑いのある人を含めればその数は約2050万人ともいわれています。自覚症状の少ない糖尿病は、気がついた時には発症から時間が経過していることも多く、すでに合併症を発症しているケースも少なくありません。一度発症すると、完治することのない糖尿病を回避するには、積極的な生活改善を行うことが大切です。
 糖尿病の発症には、不規則な生活習慣やストレスなどいろいろな原因が関与しますが、特に食習慣の影響が大きいことが知られています。

 池田病院では、“まずい”“物足りない”と断定されがちな糖尿病の治療食を根本から見直し、“日本一おいしい”と評判の食事療法を確立。治療の成果につなげてきました。糖尿病を予防する食習慣を身につけるための“1日1600kcalの健康食”(1食500~600kcal)を提案しています。

「豆腐チャンプルの朝食」
総カロリー584kcal、食塩2.3g。
主菜:豆腐チャンプル 135kcal
汁もの:まいたけの味噌汁 23kcal
主食:白飯150g 252kcal
果物:キウィフルーツ75g 40kcal
飲み物:牛乳200ml 134kcal、食塩0.2g
卵や豆腐、野菜などがバランスよくとれます。

豆腐チャンプル

【材料(2人分)】
木綿豆腐…140g
卵…50g
塩…0.2g
キャベツ…80g
青ねぎ…20g
生わかめ、にんじん…各10g
ごま油…6g
濃口醤油…9g

【下準備】
・木綿豆腐はキッチンペーパーに包んでしばらくおく。
・卵は溶きほぐし、塩で下味をつける。
・キャベツは5mm幅の細切り、ねぎは小口切り、わかめは塩抜きしてざく切りにし、湯通しする。にんじんは3cm長さの細切りにする。

【作り方】
1.豆腐は大きめにほぐし、電子レンジ(500W)で1分加熱してザルに上げ、水気をきる。
2.フライパンにごま油を熱し、キャベツ、にんじん、わかめの順に炒め合わせる。
3.野菜に火が通ったら、1の豆腐を加え、醤油を回しかける。ねぎと溶き卵を入れ、大きく混ぜて軽く火を通し、器に盛る。

まいたけの味噌汁

【材料(2人分)】
まいたけ…40g
青ねぎ…少々
だし汁(下記参照)…300ml
味噌…20g

【下準備】
・まいたけは石づきを取り、ほぐす。
・ねぎは小口切りにする。

【作り方】
1 まいたけはさっとゆでる。
2 だし汁にまいたけを入れて温め、味噌を溶かす。器に盛ってねぎを散らす。

Point1

味噌汁や煮ものにコクを出す、だし汁の作り方
昆布とかつお節でていねいにとっただし汁は、深いうま味と香りが楽しめます。また、しっかりとした風味なので、調味料を控え目にしても満足できる味になります。
【材料(作りやすい分量/1l)】
だし昆布…4g
混合かつお節…12g
水…1100ml
【作り方】
[1]昆布を水100mlにつけ、冷蔵庫で一晩浸しておく。
[2]鍋に1を入れ、水1lを加えて、中火にかける。
[3]沸騰直前にかつお節を入れ、弱火で5分間煮だす。
[4]水で湿らせたサラシで、3をこす。

※昆布を入れたままかつお節を加え、弱火で煮だすことにより、コクのあるだし汁になる。

Point2

この献立のポイント
たんぱく質がたっぷりの、豆腐チャンプルを主菜にした朝食の献立です。“チャンプル”は、豆腐や野菜などの具材を炒めて卵をからめた沖縄の郷土料理。豆腐や卵で良質のたんぱく質がとれます。野菜やわかめを加えて低カロリーに。香り高いまいたけの味噌汁と、キウィフルーツ、牛乳を組み合わせます。池田病院では、朝食には果物と牛乳を添えています。

 

医療法人社団 正名会 池田病院/糖尿病専門病院の草分けであるとともに、チーム医療など革新的な糖尿病治療の先駆けとしても知られる。全国で490施設が認定されている「糖尿病学会認定教育施設」の1つであり、「肥満学会認定肥満症専門病院」にも認定。1972年4月11日、先代・池田正毅院長のもと池田クリニックとして開設。翌73年には「糖尿病友の会」が発足し、83年「池田ひまわり会」に改名。85年4月1日、地域医療の充実のため「池田病院」へと規模を拡大。91年、7階建てに改築し、糖尿病治療のソフト・ハード両面が充実。2012年4月、池田弘毅氏が院長に就任。
www.ikeda-hp.jp/

撮影:太田恭史