【コラム】恵方巻きは中巻きサイズがおすすめ。銀座の名店に教わる、おいしくて食べやすい恵方巻き2種

まもなく節分。今年は恵方巻きを手作りしませんか? 一気に食べる恵方巻き、目を白黒させながら太巻きを食べるのも一興ではありますが、「食べやすさを考えると中巻きがおすすめ」と語るのは、東京の人気店「銀座 鮨青木」主人の青木利勝さんです。おいしい中巻きの作り方も教えていただきましょう。

恵方巻きは、中巻きサイズが食べやすい!

 2月の節分の日の行事食として、すっかり定着した恵方巻き。年ごとに決められた神様のいる方角を向いて、ひとり1本を丸ごと食べると、万事が「吉」になるといわれています。

 恵方巻きは、本来は太巻きで、5種または7種の基本のたねで作るのがスタンダードです。「鮨青木」で毎年作る恵方巻きもこのタイプ。
 ただ、長いものにかぶりつくので、食べやすさを考えると、実際には中巻きがおすすめです。巻いてから長さを半分に切ればさらに持ちやすく、ボリューム的にもちょうどよいでしょう。

 ここでは、たねの趣向を変えて、アボカドやクリームチーズを使ったカリフォルニアロール風の例を紹介します。チーズには、漬けものやスパイスを組み合わせてもおいしいです。ほかにソーセージも合いますし、基本のたねにわさび、ガリ、柚子こしょうなどの薬味を加えるだけでも、辛みがアクセントになりユニークです。

 長いものを食いちぎりながら食べるので、三つ葉のように噛み切りにくいものは短く切っておくか、楽に噛み切れるたねを使うとよいでしょう。

うなぎとクリームチーズ


うなきゅう巻きのうなぎの量を減らし、柔らかなクリームチーズを合わせました。

【特に用意する道具・材料(共通)】
・巻き簾(24cm四方以上)
・酢水 酢:水を1:10で合わせたもの。すし飯を持ったり広げたりする時に、手を酢水でぬらすと飯粒がつかない。

【材料(1本分)】
すし飯…110g
海苔…1枚
【たね】
 うなぎ蒲焼き(市販品)…40g
 クリームチーズ…40g
 きゅうり…25g

【作り方】
1.クリームチーズを1時間ほど室温において柔らかくする。
2.うなぎ蒲焼きはオーブントースターで温めながら、表面をカリッとさせて、2cm幅×長さ9cmほどに切る。
3.きゅうりは5mm角×長さ9cmほどの棒状に切る。
4.海苔は横長におき、奥を約3cm、手前は5mmほどのスペースをあけてすし飯を広げる。中心にうなぎときゅうりを前後にして並べ、両方にかかるようにクリームチーズをのせる。
5.具を一度に巻き込む。

アボカドと蟹


白味噌漬けのアボカドと蟹肉を具にして巻きます。蟹肉はたっぷり、ぜいたくに入れるのがコツ。

【材料(1本分)】
すし飯…110g
海苔…1枚
【たね】
アボカド味噌漬け(作りやすい分量。薄切り8枚使用)
 アボカド…1個
 白味噌(甘口)…適量
蟹棒肉…60g

【作り方】
1.アボカド味噌漬けを作る。アボカドは縦にぐるりと1周切り目を入れて、手でひねって2等分する。種を除き、皮をむいて縦方向に幅2~3mmの薄切りにする。容器に白味噌を敷き、ガーゼ、アボカド、ガーゼ、白味噌の順に重ねる。冷蔵庫で1日漬ける。
※アボカドは、完熟よりもやや硬めのものが向きます。漬け床は信州味噌をみりんでのばしたものでもいいですし、生のアボカドを巻いてもおいしいです。
2.アボカドを取り出してペーパータオルで挟み、表面の味噌を除く。
3.蟹棒肉はほぐし、ペーパータオルで挟んで余分な水分を取る。
4.海苔は横長におき、奥を約3cm、手前は5mmほどのスペースをあけてすし飯を広げる。その上に、アボカドの味噌漬けを種側を右にして少し重なるようにしながら並べ、蟹肉をのせる。
5.具を一度に巻き込む。

おいしいすし飯の作り方は、青木さんの著書『「銀座 鮨青木」主人の やさしく教えるすしのきほん』で、ぜひご確認ください。また、巻き簾を使った上手な巻きかたは、こちらでも紹介しています。
【コラム】巻きずしを上手に巻くために大切な3つのこと

 

青木利勝(あおき としかつ)/東京・銀座「銀座 鮨青木」2代目店主。大学卒業後、アメリカへ遊学。帰国後、京橋の名店「与志乃」に入り、2年間修業ののち「鮨 青木」へ。父・青木 義氏のもとで学び、29歳で店を継ぐ。ていねいな江戸前ずしの仕事を基本に、「おいしい」を追求する。
http://www.sushiaoki.jp

撮影:合田昌弘