【コラム】ソースの達人が指南する、おいしいマヨネーズと「ウッフ・マヨネーズ」

今日は「マヨネーズの日」。日本では冷蔵庫に常備されている必須調味料のひとつですが、もともとはフランス料理の乳化タイプのソースのひとつです。そこで、東京・神楽坂の人気のビストロ「ル・マンジュ・トゥー」オーナーシェフの谷 昇さんに、おいしいソース・マヨネーズの作り方と、定番の前菜「ウッフ・マヨネーズ」を教えていただきます。フランス料理に欠かせない数々のソースを紹介している著書『ビストロ流おいしいソース・レシピ』から、乳化ソースの特徴とともに紐解きます。
乳化のソースの特徴
滑らかさが持ち味のまろやかでコクのあるソース。
乳化とは本来は混じり合わない液体、例えば水と油がよく混ざり合っている状態を言います。
ヴィネグレットはサラダに使われることが多いですが、肉、魚との相性も良く実は万能なソースです。
オランデーズなど、バターを使ったソースは基本的に冷蔵は不可。
冷やしたものをもどすと分離してしまうので、その都度作るのがベストです。
卵ならではのやさしい味わいが身上ですが、マヨネーズに於けるルイユへの派生のように、スパイスなどで個性をつけやすいのも特長です。
ソース・マヨネーズ
●材料(作りやすい分量)
卵黄…2個
塩…2g
白こしょう…少量
オリーブ油…100ml
赤ワインヴィネガー…8g
●作り方
1.ボウルに卵黄を入れ、泡立て器で溶きほぐす。塩、こしょうを加え、よく混ぜ合わせる。
2.オリーブ油を少しずつ細く垂らしながら加え、混ぜ合わせる。
徐々に白く、堅くなってくるが、手を休めずしっかり混ぜ合わせる。
3.ヴィネガーを加え、しっかり混ぜ合わせる。
●保存について
冷蔵庫で2~3日。店では常温保存だが、冷蔵庫での保存をおすすめする。
ソース・マヨネーズを使って作る「ウッフ・マヨネーズ」
ウッフはフランス語で卵のこと。ビストロでも定番の前菜で、いわばフランスのソウルフードです。
ゆで卵に自家製のマヨネーズを合わせただけのシンプルさですが、美味しいマヨネーズがなければ成立しないのがこの料理。ソースありきの一皿です。
卵のゆで加減は、沸騰してから3分半ならとろりと柔らかな半熟、4分で黄身のまわりが固まる半熟です。
●材料(2人分)
卵…4個
ソース・マヨネーズ…20g
●作り方
1.鍋(直径24cm)に卵とかぶるくらいの水を入れ、強火にかける。沸騰したら火を弱め、10分ゆでる。やさしくたたいてヒビを入れ、薄い膜ごと殻をむく。
2.1を縦に半分に切って皿に盛り、マヨネーズを添える。
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撮影:原 務
ビストロ流おいしいソース・レシピ

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