【コラム】今日から実践! プロに教わる、おいしいご飯を炊くための3つの極意

何はともあれ、日本人にとって「ご飯」は食事の基本。どんなにおいしい「おかず」があっても、「ご飯」がおいしくないと残念な気持ちになりませんか? そこで東京・南麻布の日本料理店「分とく山」総料理長・野崎洋光さんに、おいしいご飯を炊くための3つの極意と、炊き方の手順を教えていただきます。ちょっとしたコツを実践すれば、今日から間違いなくおいしいご飯を食べられますよ。

お米が1粒1粒立って、ツヤツヤに光った白いご飯。日本人にとって、おいしく炊けたご飯は何よりのごちそうですね。ここではそんなご飯を炊く極意をご紹介します。

1.お米は”乾物”である
まず、お米は”乾物”であることを頭に入れてください。乾物ですから加熱前に水を含ませてもどす必要があります。たっぷりの水に15分浸け、ざるに上げて15分おく。この作業を行うだけで、おいしさが違います。浸水させたお米を炊飯器で炊くときは必ず早炊きモードで。普通モードは浸水時間をとるので、水っぽくなります。

2.加熱時間は「7・7・7・5・5 」
土鍋で炊くとき、加熱時間を「7・7・7・5・5 」と覚えておきましょう。熱伝導が遅い土鍋は中火にかけて沸くまで7分。それから沸いた状態で7分、弱火にして7分、さらにごく弱火にして5分、火を止めて蒸らしが5分。お米はどんな炊き方でも98℃以上で20分加熱しないとご飯になりません。お米のでんぷんが柔らかくなって甘みが出た状態に、ならないのです。

3.炊飯器の保温モードにしておかない
そして気をつけたいのが、炊き上がった後。ほぐしてぬれ布巾をかけて、蓋を半開きにしておきます。土鍋の蓋をしたままにしたり、炊飯器の保温モードにしておかないでください。加熱がずっと続くことになって、味が落ちます。残ったご飯はぬれ布巾をかぶせて早めに冷まし、食べるときに電子レンジで温めたほうがいいでしょう。

おいしいご飯の炊き方

材料(作りやすい分量)

2合(360ml)
360ml

炊き方

  1. 1米を洗う。
    ボウルに米を入れ、水を入れてかき混ぜる。水を替えてはかき混ぜることを、4~5回くり返す。
    ※手の腹でぎゅっぎゅっと力を入れて研ぐ必要はありません。表面が割れてきます。やさしく混ぜるぐらいで大丈夫です。
  2. 2浸水させる。
    水に15分浸け、ざるに上げて15分おく。
    ※水に長く浸けると炊いたときに米がくずれやすくなります。ざるに上げている間にも米が水を吸うので浸水時間は充分。ラップをかけて冷蔵庫に入れておけば、半日以上いい状態を保てます。
  3. 3土鍋に入れ、火にかける。
    土鍋に2と分量の水を加え、蓋をして強めの中火にかける。ほぼ7分で沸く。
    ※普通の鍋で炊くときは温まるのが早いので、弱めの中火でゆっくり沸かしましょう。浸水させたお米なら、水の量は生のお米と同容量です。
  4. 4アルミ箔をかませて7分炊く。
    沸いてきたら蓋にアルミ箔をかませて、吹きこぼれを防ぐ。蓋をずらしてもよい。沸いた状態で7分加熱する。
  5. 5米肌が見えるかどうか確認。
    ときどき蓋を開けて、状態を見る。
    ※米肌が見えるまでは、蓋を開けても大丈夫。液体があれば、熱が伝わります。
  6. 6弱火で7分、ごく弱火で5分。
    米が水分を吸って、米肌が見えたら、蓋をきちんとして弱火にして7分、さらに弱火にして温度が下がらないようにキープしながら、5分加熱する。
  7. 7火を止めて5分蒸らし、ほぐす。
    火を止めて、そのまま5分蒸らす。しゃもじでまわりや底からお米をほぐすようにして混ぜ、余分な水分を飛ばす。
    ※火を止めると、ご飯から立ち上る蒸気が蓋に当たって全体にシャワーのように降り注ぎ、ふっくらおいしくなります。

Chef’s Advice

残ったときやすぐに食べないときは、ぬれ布巾をかけて半分ほど蓋を開けておくと、冷めてもツヤツヤのいい状態で保存できます。蓋をぴっちり閉めたままだとベチャッとなります。炊飯器で炊いたときも、保温モードにしておくと加熱し続けることになり、ご飯がおいしくなくなります。

<関連記事>
●【レシピ・ちらしずし】そうだったのか!無駄な手間を省いた、簡単でおいしいすし飯の作り方
●【コラム】プロに教わる、簡単・上手に海老の揚げものを作る方法
●【レシピ・和風ローストビーフ】簡単で失敗なし!作りおきでおもてなしにも使える!
●【レシピ・太刀魚の南部揚げ】ごまの香ばしさでお酒もすすむ
●【レシピ・ゆで豚の梅肉がけ】分とく山・野崎洋光さんに教わる! 手早く、おいしく作る酒の肴
●【コラム】分とく山・野崎洋光さんに教わる“料理上手になる食材のきほん”―かぼちゃ編
●【コラム】大きく作っていろいろおかずに! 分とく山・野崎洋光さんに教わるお弁当づくりのコツ
●【コラム】簡単、便利でおいしい! 日本料理店「分とく山」に教わる万能&季節の“合わせ薬味”5種

野崎洋光(のざき ひろみつ)/東京・南麻布の日本料理店「分とく山」総料理長。1953年福島県古殿町生まれ。武蔵野栄養専門学校を卒業。栄養士でもあり、従来の考え方にとらわれない今の時代に合った料理哲学をやわらかな語り口で、分かりやすく説く稀有な料理人。常に家庭料理の大切さ、家庭でしか作れないおいしさを唱えている。『野崎洋光 和のおかず決定版』(小社刊)、『日本料理 前菜と組肴』(柴田書店)など、著書も多数。

撮影:三木麻奈