【コラム】ビールを“味わい”で選びたい人のための6つのカテゴリー

ハイボールもレモンサワーもいいけれど、やっぱりビールはおいしい。一周回ってそんなことを考えるこの季節、もっと「自分好み」のビールを見つけてみませんか。今回は、味わいの特徴から好みのビールを探そうというご提案です。おいしいビールを飲むためのビジュアル図鑑『厳選世界のビール手帖』よりご紹介します。

ビールの個性で選ぶ6つのカテゴリー

基本の5つのビアスタイルを味わい、自分の好みがわかったら、ビールを選ぶのも容易になる。ここではより簡単に、好みの味わいで選べるよう、味わいの特徴でカテゴリー分けをし、様々なスタイルのビールを紹介する。

やっぱりピルスナー派には「すっきりした味わい」、ペールエールの中でもまろやかなものが好きなら「モルトの味わい」、スタウトがドンピシャなら「ロースト感」、IPAが好きならその他の「ハイアルコール」、ヴァイツェンが好きならその他の「フルーティな味わい」、どれもおいしいと感じたなら「個性的な味わい」のカテゴリーがおすすめだ。

飲む順番はすっきり・さっぱり系からまろやか・ずっしり系へ。アルコール度数の低いものから飲み始めるとよい。が、最初に飲むものが、一番味がわかる。その日、飲みたいものから飲むのが一番。

いつものビールが好きなら
【すっきりした味わいのビール】

ラガー・エールにこだわらず、喉ごしすっきりを備えた軽やかな味わいのビール。

渇きを癒やすのに最適な、クリアな味わいのビールは「ピルスナー」以外にも多くある。
なんだかんだ言って「いつものビール」が好きだと感じた人に、このカテゴリーのビールを試してみてほしい。

銘柄:フリュー ケルシュ(ドイツ)/ガッフェル ケルシュ(ドイツ)/オラホビール ケルシュ(日本)/シュパーテン プレミアムラガー(ドイツ)/マウイ キヘイケルシュ(アメリカ)/こしひかり越後ビール(日本)など

苦みよりまろやかなビールが好きなら
【モルトの味わいを楽しむビール】

甘み、苦み、様々な味わいを感じる、モルトが主役のアンバーカラーのビール。

ホップ隆盛の昨今のクラフトビールだが、やはりモルトは「ビールの魂」。
モルトなしにビールは生まれない。
モルトはビールに色と香りをもたらし、独特のフレーバーを造り出す。
そしてアルコールもモルトの糖分を酵母が分解して造り出すもの。
甘みを感じさせるもの、苦みを感じさせるもの、様々なモルトを感じてほしい。

銘柄:ブルックリンラガー(アメリカ)/ツム・ユーリゲ アルト クラシック(ドイツ)/フラーズ EBS(イギリス)/キルケニー(アイルランド)/トラクエア ハウスエール(スコットランド)/ルート・ボック(ベルギー)/常陸野ネストビール アンバーエール(日本)など

スタウトにハマったら
【ロースト感を楽しむビール】

ローストモルトの焦げ感をベースとした、すっきり系・まろやか系とは異なるボディのビール。

スタウトにハマった人に、次に試してほしいのがこれらのビールだ。
黒々とした色は同じでも、するりと喉を通るキレをあわせ持ったものから、まったりクリーミーなもの、甘みを感じさせるもの、スモーキーなものと、異なる味わいのビールの王道ばかり。
フレーバーものにも面白いものが多くあるので、気になる人は積極的に開拓してみてほしい。

銘柄:ケストリッツァー シュヴァルツビア(ドイツ)/スワンレイクビール ポーター(日本)/COEDO 漆黒(日本)/マウイ ココナッツポーター(アメリカ)/シュレンケルラ ラオホ メルツェン(ドイツ)/ヴェルテンブルガー バロック・ドゥンケル(ドイツ)など

酩酊感を味わいたいなら
【ハイアルコールのビール】

不思議と甘みも感じる、アルコール度数が約8%以上ある「ストロング」なビール。

通常のビールにない、IPAの酩酊感がクセになったら、また別口の「ストロング」なビールを試してみてほしい。
ベルギーに面白いものが多いが、ドイツの「ボック」、イギリスの「バーレイワイン」も高アルコール度のビアスタイルとして知られている。
いずれも味わいはまろやか。

銘柄:デウス ブリュット デ フランダース(ベルギー)/パウエル・クワック(ベルギー)/デリリュウム トレメンス(ベルギー)/セント・ベルナルデュス アブト 12(ベルギー)/ウェストマール・トリプル(ベルギー)/パウラナー サルバトール(ドイツ)/サミクラウス クラシック(オーストリア)/バルティカNO.9(ロシア)/エル・ディアブロ―麦のワイン―(日本)など

ヴァイツェンが好きなら
【フルーティな味わいのビール】

フルーツそのものを使ったもの、スパイスを使ったウィットなど、甘みと酸味のビール。

ヴァイツェンのように、フルーティな香り、酸味のある味わいのビールと言えば、まず「フルーツビール」が挙げられる。
また小麦のエールなら、ベルギーの「ベルジャン・ホワイト」、アメリカの「アメリカン・ウィート」もおすすめだ。

銘柄:リーフマンス オン・ザ・ロック(ベルギー)/ブーン フランボワーズ(ベルギー)/エヒテ・クリーケンビール(ベルギー)/サンクトガーレン 湘南ゴールド(日本)/ラグニタス リトルサンピン サンピンエール(アメリカ)/エストレージャ・ダム イネディット(スペイン)/箕面ビール ゆずホ和イト(日本)/コロナド オレンジ・アベニュー ウィット(アメリカ)/セリス・ホワイト(ベルギー)など

もっと「ビール」を楽しみたいなら
【個性的な味わいのビール】

独特な酸味を持ったもの、ハーブやスパイス、野菜を使ったものなど、個性あふれるビール。

ビールの多様性を感じる、ユニークな味わいのビール。
個性的な味わいというと、構えてしまう人もいるだろう。
だが、伝統に基づいたもの、新たな可能性を感じさせるもの、クリエイティブなフレーバードタイプと、非常に面白いものばかりだ。
世界にはビアスタイルも含め、まだまだ知られていないビールが大いにある。
見慣れないものを見かけたら、ぜひ手に取って味わってみてほしい。

銘柄:ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ(ベルギー)/COEDO 紅赤(日本)/カンティヨン グーズ(ベルギー)/サン・フーヤン キュヴェ ド ノエル(ベルギー)/いわて蔵ビール ジャパニーズスパイスエール 山椒(日本)/バラストポイント インドラ・クニンドラ(アメリカ)など



さあ、今飲むべきビールが見つかりましたか? それよりまず自分好みの“スタイル”を見つけたい、という方は、こちらの記事をご覧ください。


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監修:一般社団法人 日本ビアジャーナリスト協会/広く深いビールの愉しさを伝えていくことを目的に、ビールに関するあらゆる情報を発信。「ビールに対する高い知識」「伝えるための高い能力」を持つ、ビアジャーナリストの教育・育成に励む。http://www.jbja.jp

撮影:山上 忠

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