スギアカツキ【たまごのはなし】第7回 フワフワのおいしいトライアングル。「究極の卵炒め」を作ってみた!

食文化研究家のスギアカツキさんとの、好きなもの談義から始まったこの連載。「みなさん、一番大好きな食べ物ってなんですか? 考えるだけで楽しくなりますが、私は『たまご』という食材に行きつきます。世界中どこでも食べることができ、その国・エリア独特の料理法で調理され、広く愛されている。そしてなにより、たまごのことを考えるだけで、ワクワクうれしい気分になってしまうんです。そこで、連載名を『たまごのはなし』と題し、たまごにまつわる“おいしい・たのしい・うれしい”エピソードを綴っていきたいなと思います」

中華料理などで出てくる“たまごの炒め物”って、おいしいですよね。ぷるぷるとした存在感がありながらも、口の中でふわふわとろける食感は、肉・野菜では表現しにくい世界観。


作り方としては、しっかり熱したフライパンに卵液を一気に流し込み、手早くざっくりと混ぜ合わせるのがポイントですが、他食材と炒め合わせることでその魅力は一層引き立ちます。

どんな食材と合わせる? どんな味付けにする? 
そんなことを考えていたら、「究極のたまご炒め」を追求したくなってきました。そして私が出した結論が、こちら。



どうせ油を使うなら、おいしくヘルシーなものにこだわりましょう。加熱に強く、まろやかながらも品の良い爽やかさが魅力の「アボカドオイル」に決定です。

そして、たまごのパートナーには、酸味と甘味をビシッとアシストしてくれる「トマト」。できるだけ完熟、できるだけ濃厚なものを選びたいところ。

そして味付けには、「鶏がらスープの素」を少々加えるだけ。シンプルさを極めると、親の存在が見えてきました。


さあ、それでは調理スタート! 
まずは主役の“ふわふわ玉子”を作りましょう。熱したフライパンにアボカドオイル大さじ1を引き、3個分の卵液(鶏がらスープの素2つまみ程度を加える)を一気に注ぎ込んで。強火で手早く、ふんわり混ぜて、かため半熟状態で取り出しておきます。



そして次にトマト。もう一度アボカドオイルを同量注ぎ、一口大に切ったトマト(中玉なら1個、小ぶりなら2個)を軽く炒めます。水分が多いので、さらっと火を通せばOK。糖度の高いトマトは、焦げつかないよう気をつけましょう。



取り出しておいたふわふわたまごを戻して仕上げ炒めを。頼りになるのは、自分の感覚。彩りよくおいしそうにまとまる感じがゴールです。



この炒め物は冷めてもおいしいので、焦らず丁寧に盛りつけるのも、楽しみの一つ。器は黄色と赤がキラキラ映える、素敵な一枚を探しましょう。


たまご、トマト、アボカドオイル。おいしいトライアングルが完成しました。

たまご(自分)のことを丁寧に考えたら、仲間への愛情がぐんぐん深まることを体験できるような一皿。もしかしたら、料理も“人間関係”と同じなのかもしれません。

 

【たまごのはなし】は、ほぼ隔週火曜日に掲載します。


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第1回 「たまごがおいしい」って、どういうこと? おいしいゆでたまごを作る3つの作戦
第2回 「平飼いたまご」って何?
第3回 「リボンたまご」を作ってみよう
第4回 手軽に買える実力派。“たまご”を感じるおいしいプリン3選
第5回 素材をおいしくするたまごの魔法。「ピカタ」を作ろう
第6回 “黄身だけ”に夢中

 

文・写真:スギアカツキ/食文化研究家。長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを幅広く学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)が好評発売中。
Instagram:@sugiakatsuki
Twitter:@akatsukinohana

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