【コラム】プロに教わる和食の要「ていねいにとるだし」と「手軽にとるだし」のとり方

和食に欠かせないのは、おいしい「だし」。健康に気を遣いたい世代も、だしのうま味が十分感じられれば、塩分を抑えてもおいしく食べられます。そんな和食の要とも言えるだしですが、忙しい毎日、ていねいにとってばかりもいられません。そこで本日は、WEBサイト「白ごはん.com」主宰としてもおなじみの料理研究家・冨田ただすけさんが提案する、だしの使い分けについてご紹介します。

「だしさえあればそれだけでおいしい和食の献立が作れる」、そういっても過言ではないと思っています。自分でとっただしには体にすっと入ってくる自然なうま味があり、それが素材の味を引き立ててくれるので、調理に手を加えすぎないでよいというのもうれしい点。だしさえあれば、肉や油に頼らなくとも、野菜だけで満足感のあるおかずが作れるのです。

「だしをとるのは面倒だ」と感じていらっしゃる方も多いかもしれませんが、ていねいにとるだし、手軽な自家製だしパックのだしなどを使い分けることで、忙しい毎日の中でも取り入れることができるのではないかと感じています。ぜひだしとりにも選択肢を持って、やりやすい、続けやすい方法を見つけてもらいたいと思います。

かつおと昆布のだし

材料
水1l、かつお節(薄削り)10g、昆布10g
とり方
鍋に水と昆布を入れて30分以上おいてから鍋を火にかける。
鍋の水が10分くらいで沸騰する少し弱めの火加減でじっくり昆布のうま味を引き出し、沸騰直前に昆布を取り出す。
火を強めて沸騰させてからいったん火を止め、かつお節を鍋に加えたら再び火をつけ、3~4分(お吸いもののときだけは1~2分)弱火で煮出してから、キッチンペーパーなどでかつお節をこしてできあがり。

注意:かつお節の原料には「かつおのふし」と「かつおのかれふし」の2種類があります。「かれふし」のほうがカビを付けて乾燥させたもので、風味がまろやかで高級なタイプです。料理によって使い分けたり、ミックスして使ったりするのもおすすめ。

自家製だしパック


材料
水1lに対して、かつお節(厚削り)12g、昆布6g、干し椎茸1g
作り方
上記の3種の材料を別々にミルサーで粗めに粉砕する。完全な粉にはせずに、粗めに、がポイント。
粉砕したものを市販のお茶(だし)パックに詰める。まとめて作って冷凍保存しておけば、1~2か月は保存可能。
とり方
水1lを沸かし、だしパック1個を入れて弱火で10~15分煮出してから、だしパックを取り出す。

 
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冨田ただすけ(とみた ただすけ)/1980年、山口県下関市生まれ。子供の頃からの料理好きが高じ、大学卒業後、大手食品メーカー勤務、大阪・阿倍野の辻調理師専門学校で料理を学び直し、日本料理店で修業。その後、食品加工メーカーで商品開発に従事するかたわら、和食レシピサイト「白ごはん.com」を主宰。月間400万PVを超える人気サイトとなり、2013年に料理研究家として独立。雑誌や書籍、WEBなどで活躍し、著書に『白ごはん.comの5分・15分・30分で「和」のおかず』(講談社)、『冨田ただすけの和定食』(学研パブリッシング)、週刊誌「AERA」での連載をまとめた『しあわせの白ごはん』(朝日新聞出版)などがある。サラリーマン時代には貸し農園で野菜作りを行っていたほどの野菜好き。
白ごはん.com

撮影:櫻井めぐみ

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