【コラム】今が旬! いろんなトマトをトマトたっぷりのソースで食べる絶品トマトサラダが美味しい!

トマトは夏野菜のイメージがありますが、実は秋から初冬にかけて、おいしいトマトが多数出回ります。最近は種類も豊富で、目移りすることも。そこでトマトだけで作られた絶品ソースを纏わせ、さまざまなトマトを一度に楽しめる、トマト好きにはたまらないサラダを、東京・神楽坂の人気のフレンチレストラン「ル・マンジュ・トゥー」オーナーシェフの谷 昇さんに教えていただきました。
まずトマトだけで作る万能トマトソース『クーリ・ド・トマト』を作ろう
フランス料理では、野菜もしくは果物などの素材をそのまま、他の食材を加えずにそれだけをペースト状にしたものをクーリと呼びます。皮には旨味であるペクチンが多いので、皮はむかずに調理します。それと、このソースはアク取りも不要です。トマトを食べる時にアクを感じませんよね? それが理由です。
クーリ・ド・トマトの作り方
●材料(作りやすい分量)
トマト…中8個(1kg)
塩…2g
●作り方
1.トマト2個は適当な大きさに切り、ミキサーに入れて回す。
液状になったら残りのトマトを丸のまま1個ずつ加え、その都度ミキサーを回す。
2.1をシノワで漉し、鍋(直径21cmの鍋を使用)に入れる。
レードルなどを押しつけて、絞り出すようにする。
3.2の鍋を強火にかけ、沸騰したら弱火にし、ときどきかき混ぜながら煮詰める。
ミキサーで回した時の泡が落ち着いて少し煮詰まってきたら、塩を加えて混ぜ、さらに煮詰める。
鍋底をかいて跡が残るくらいまで煮詰めたらでき上がり。
●保存について
冷蔵庫で3~4日。冷凍庫で1カ月(使用する際は火を入れる)。
トマトの旨味がぎゅーっと詰まったクーリ・ド・トマトを使って、トマトだらけの絶品サラダを作る
ソースがトマトなら具材もトマト! 皿の中をすべてトマトでまとめたサラダです。トマト同士を組み合わせることで加熱したソースとフレッシュの対比も生まれ、トマトの多面性を存分に味わえます。トマトは切るだけでなく、塩とオイルを纏わせる。このひそかな1工程がフレンチの真髄だと思います。
●材料(2人分)
ミニトマト…7種類を合わせて150g
塩・オリーブ油…各少量
クーリ・ド・トマト…大さじ1
●作り方
1.トマトは2~4等分に切り、塩、オリーブ油であえる。
2.皿にクーリを敷く。セルクルを使って丸く、平らになるように整える。
3.2に1を盛る。
●トマトの種類
このサラダで使ったミニトマトは7種類ですが、種類はお好みでどうぞ。トマト自体に個体差があるので、切り方も2~4等分とさまざま。このグラデーションが面白みになるので、種類もいくつかあったほうが楽しい一皿になると思います。
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撮影:原 務
ビストロ流おいしいソース・レシピ

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