【コラム】巻きずしを上手に巻くために大切な3つのこと

秋の行楽シーズンがやってきます。お弁当にぴったり、みんな大好きな巻きずし、上手に巻けていますか? そこで巻きずしを上手に巻くための大切なポイントを、東京「銀座 鮨青木」主人の青木利勝さんに教えていただきます。


1枚の大きな海苔ですし飯とたねを巻く巻きずしを、すし店では「巻きもの」と呼びます。
 江戸前ずしでは、巻きものといえば、たね1種類をシンプルに巻く「細巻き」のこと。かんぴょう巻き、おぼろ巻き、鉄火巻き(まぐろ赤身)に代表されます。
 一方、たねの種類をたくさん揃え、大型で豪華に作る太巻きや中巻きは、関西のすし文化として育まれてきました。2月の節分の日に食べる「恵方巻き」も太巻きのひとつで、大阪発祥の風習が近年、全国に広まりました。
 こうした伝統の巻きもののほか、すし飯を外側に巻くアメリカ発祥の「裏巻き」、巻簾を使わない「手巻き」もおなじみになりました。
 巻きものの醍醐味は海苔の風味のよさはもちろん、気軽につまめる食べやすさや、どんなたねもおいしく食べられる懐の深さにあります。

1 すし飯の広げ方

海苔の奥を1/5弱、手前を5mm ほど残して広げ、合わせ目を作ります。左右は端まできっちり広げましょう。しゃもじでのせるより、酢水でぬらした手で広げたほうが均等に、しっかりと海苔につきます。

2 たねの余分な水気を取る

ゆでたり煮たりしたたねは、巻く前にペーパータオルなどで水気をしっかり取ります。水気が多いとすし飯がベタつき、切った時も崩れやすくなります。たねがこぼれないような大きさに切ることもコツ。

3 2段階で締める

巻く時は一気に巻くのではなく、2段階で締めます。1 回目は海苔ののりしろを残した状態で気持ち強めに。2回目はのりしろまで巻いたあと、形を整える感覚で、指で「締めつける」感じに。真ん中も両端も均等に力を入れましょう。

あらためてコツをおぼえれば上手に巻けそうな気がしてきませんか。色々なたねを用意して、美しくておいしい太巻きを作ってみましょう。

 

青木利勝(あおき としかつ)/東京・銀座「銀座 鮨青木」2代目店主。大学卒業後、アメリカへ遊学。帰国後、京橋の名店「与志乃」に入り、2年間修業ののち「鮨 青木」へ。父・青木 義氏のもとで学び、29歳で店を継ぐ。ていねいな江戸前ずしの仕事を基本に、「おいしい」を追求する。
http://www.sushiaoki.jp

撮影:合田昌弘