パリの人気店オーナー・ボブに教わる、美味しいマフィンを作るコツ

ボブことマーク・グロッスマンさんは、パリでN.Y.の多彩な食レシピを紹介している人気店のオーナー。本当に美味しいマフィンを作ろうと、試行錯誤の末に作り出されたオリジナルのレシピは、「最高に美味しい」という自信作です。そこで本日は、美味しいマフィンを作るためのコツを、ボブさんに教えていただきます。著書『Bob’s Muffins』からのご紹介です。

美味しいマフィンとは

ドーム状によく膨らんでひびが入り、表面はよく焼けてしっかり色がつき、しかしサイドや底はこげていない(紙の型で焼く場合は別)。そして生地はしっとりなめらかで軽く、フルーツやいろいろな具がたっぷり入っているものをいう。

1 こころえ

生地の準備はいたって簡単なように思われている。しかしあわてて作ると、数や計量を間違えたり、何かを忘れたりする。

《落ち着いて、楽しく》、そしてほかの考えごとをしない。たとえ経験豊富なベテランであっても、材料を混ぜ合わせる前や、さらに重要な生地をオーブンに入れるときには、間違いがないかを再度確認する。また生地をオーブンに入れたら、焼いているのを忘れないように気をつける。こげてしまったら手遅れである。

2 混ぜすぎない

材料は手早く数回混ぜればよく、長い時間混ぜる必要はない。実際にだまが残ることもあるし、ところどころに小麦粉の粉気が残っていても心配はいらない。オーブンに入れれば混ざる。

混ぜすぎると、ベーキングパウダーのガスが生地から抜け出してしまうし、グルテンも生成されてしまう。するとマフィンはぱさぱさして、膨らみのわるい目のつまったものになる。また長時間生地を休ませすぎても同じことになる。ベーキングパウダーの膨張力は水分によって一度活性化したあと、時間がたつにつれてしだいに弱まる。もちろん冷蔵庫で休ませている間にも弱まる。生地の準備ができたらすぐに焼くのがいちばんである。

型の準備をしておく
生地を入れる前に、室温で柔らかくしたバター(材料表外)を型の内側すみずみまで塗っておく。シリコン製の型ならバターを塗る必要はない。グラシン紙のカップを敷く場合もバターは不要。

冷凍するなら
マフィン生地は型に入れて冷凍することができる。焼くときは凍ったまま予熱したオーブンに入れて、焼き時間をレシピより長くする。

3 焼く

よく膨らみ、中はしっとりふんわりして柔らかく、外はさくっとしたきれいなマフィンを焼きたいなら、必ず焼き始める前にオーブンを焼く温度にしておくこと。急いでいると、この《予熱する》というちょっとした工程さえ面倒になりがちだが、オーブンを予熱しないとぱさぱさしたマフィンになってしまう。

もしきちんと予熱して焼いても十分に膨らまず、ぱさぱさしたマフィンになってしまったら、次回は焼き温度を上げる必要がある。

よい焼き色がついて十分に膨らんでいても、生地の中が焼けていなかったら、次回は焼き温度を下げて焼く。応急処置にはアルミ箔をかけてそれ以上こげないようにして芯まで焼く。

オーブンにより、生地により、焼く適温は異なるものである。だから自分で何度か作らなければならない。

直径7cmのマフィン型なら、焼き時間はたいてい20~25分。小ぶりなマフィン型の場合は少し短くなるので20分たったら必ずチェックをする。また型の材質によっても焼け具合は変わる。

マフィンがきちんと焼けているかを確認するためには、マフィンの生地の中心部に竹串の先を刺して取り出して見る。そして竹串に生地がついてこなければ焼き上がり。ほかにアドバイスといえば、卵は常温にもどして使うこと。バターもレシピに特別な指示がない限り常温にして使う。

教えていただいたポイントを押さえれば、きっとあなたもおいしいマフィンが焼けるはず。ボブさんのレシピで、ぜひお試しください。

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マーク・グロッスマン/またの名をボブ。N.Y.生まれ、N.Y.育ち。ハーバード大学卒業。大学では映画制作を学ぶ。妻と子供たちとともにパリに暮らす。「奮闘する映画制作者」として数年を過ごし、たくさんの変わった仕事を経て、2006年ボブズ・ジュースバー開店を決意。ヘルシーで楽しいベジタリアンフードの追求を続けながら2009年ボブズ・キッチン、2014年ボブズ・ベイクショップを共同経営者とともにオープン。2015年9月パリ左岸にある伝説の老舗書店シェイクスピア・アンド・カンパニーのカフェ併設に伴い、その運営を任されフードを提供する。ボブズ・ベイクショップは、レストランガイド『ル・フーディング2015』で「アディダス・ストリートフード賞」受賞。N.Y.の多彩な食のレシピを紹介する著作多数。

撮影:Akiko Ida

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