家庭料理の大家に教わる、お正月に実践したい4つの「おもてなしのひと工夫」

人が集まる機会が増えるお正月。わざわざ凝ったものを用意しなくても、ちょっとしたひと手間をかけるだけで、いつもの家庭料理も立派なおもてなしの一品になるものです。少しの手間でも真心が伝わり、いざというときにも役立つ4つのヒントを、料理家・榊せい子さんに教えていただきました。

裏白などの葉


シンプルなお皿であっても、裏白を敷くだけでお正月らしさを演出することができます。懐石料理には食べられないものは盛り付けませんが、点心なら、夏は笹の葉、秋は紅葉や銀杏、柿の葉などの照葉を、冬は南天を少しだけあしらって季節を楽しむとよいでしょう。

手作りの箸袋


懐石料理では濡らした利休箸を使うので箸袋は使いませんが、点心の場合は、色付きの和紙を使ったり、水引代わりの紐を結んで好きな判を押したりと、遊び心のある箸袋を作ります。「艸深處(そうしんきょ)」とは草深き場所にある我が家を表した、父・莫山が好んだ言葉です。

柚子釜


冬の盛り皿などで、なますなど、汁気があり柚子の香りが合うものを盛り付けるときに便利なのが柚子釜です。小ぶりのものを上部または半分に切って中身をくりぬき、器にします。レモンを縦半分に切ったもので代用することも。夏はガラスの小鉢などを使います。

冷凍の生わさび


おろした本わさびが一人分ずつ冷凍されているものを、静岡のお土産でいただいたのが出会い。どんどん香りが抜けるわさびですが、冷凍することで2週間ほどは新鮮な香りが持つので、真似して作るように。使うときは30分ほど前に冷凍庫から出し、自然解凍します。

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榊せい子(さかき せいこ)/料理家、裏千家正教授。1948年三重県伊賀市生まれ。帝塚山学院大学美学美術史学科卒業。父は書家の、故・榊 莫山。中学の頃から母について茶道を学ぶ。現在は、伊賀上野の邸宅で茶道を教えながら、四季折々の料理とお菓子でもてなす茶事・茶会を開く。著書は『榊 莫山家の茶懐石のおもてなし』『季節を愉しむ きものごよみ』(ともに世界文化社刊)。

撮影:森山雅智

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