スギアカツキ【たまごのはなし】第19回 料理がもっと自由に、楽しくなる「創作タルタルソース」

タルタルソースって、こんなに自由に作ってもよかったのか! と、目からウロコのお話です。この連載では、「たまごが一番大好きな食材」という食文化研究家のスギアカツキさんが、その経験と好奇心を生かしたさまざまなアプローチで「たまご」を掘り下げます。

既存のレシピにとらわれず、自分だけの好みや自由な発想で料理ができたら、どんなに楽しいことでしょうか。「失敗しないようにレシピに忠実に……」という注意深さは、おいしい料理を作る上で大事なポイントでもありますが、時にはそんな意識を捨て去る「潔さ」があっても、面白いものです。そして、「私だったら自由に何を作るかなあ……」と考えていた時に、日頃からよく“テキトウ”に作っている「タルタルソース」の存在を思い出したのです。はい、今日はそんなお話です。

タルタルソースといえば、魚介フライなどに添えられている、マヨネーズをベースにしたちょっと酸っぱいソース。洋食屋さんで出てくる自家製モノには格別なおいしさを感じるものの、家庭でも比較的手作りしやすいソースでもあります。通常は、刻んだゆで卵やピクルスに玉ねぎ、そしてパセリを彩りに加えるのが王道でしょう。ところがこれ、もっと自由に楽しめてしまう、ストライクゾーン広めの“寛容料理”ととらえることもできるのです。私は、「意外となんでもイケるかも」と気がついてしまって以来、いろいろな具材を加えて作るようになっています。例えば今回は、こんなものを用意してみましたよ。



ゆで卵(半熟)、マヨネーズ(カロリーハーフ)、赤かぶの漬物(みじん切り)、シソの実漬け。季節の温野菜に合わせるべく、きれいなピンク色を活かした、ちょっとアートなタルタルソースを目指してみました。味は大丈夫かって? 卵とマヨネーズさえあれば、大概の組み合わせは、おいしくまとまってしまいます。では早速作ってみましょう。これらをざっくりと混ぜ合わせるだけです。



正解はありませんから、「具材の混ざり具合」や「卵をつぶす加減」もすべて自分の感覚で。これぞ最強のリラックス料理! 家族とおしゃべりしながらでも作れてしまいます。絵画のようなマーブル感を作り出したいなら、ゆで卵の代わりに“生の卵黄”を加えるのも面白いでしょう。満足なテイストにまとまったら、あとはお好みの野菜をチョイス(今回はかき菜)。タルタルソースが主役の野菜料理があっという間に完成します。


具材はその日の気分で決めたり、冷蔵庫の中身と相談しながら、楽しく考えるのが一番です。らっきょう漬け、納豆、粉チーズ、ぬか漬けetc.……。特に「発酵食品」はソースと食材の相性がよく、大活躍しますよ!



料理をもっと自由に。もっと楽しく。そんな気持ちになった時には、気軽にトライしてみてくださいね!


【たまごのはなし】は、ほぼ隔週火曜日に掲載します。

 

文・写真:スギアカツキ/食文化研究家。長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを幅広く学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)、女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)が好評発売中。
「みなさん、一番大好きな食べ物ってなんですか? 考えるだけで楽しくなりますが、私は『たまご』という食材に行きつきます。世界中どこでも食べることができ、その国・エリア独特の料理法で調理され、広く愛されている。そしてなにより、たまごのことを考えるだけで、ワクワクうれしい気分になってしまうんです。そこで、連載名を『たまごのはなし』と題し、たまごにまつわる“おいしい・たのしい・うれしい”エピソードを綴っていきたいなと思います」
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Twitter:@sugiakatsuki12

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