やみつきになっちゃう美味しいトレイベイク! スティッキー・トフィー・プディングの作り方

昨日ご紹介した、イギリスの「お茶の時間」に欠かせないトレイベイク、作ってみたいですよね。そこで本日は、トレイベイクの一例として「スティッキー・トフィー・プディング」を、砂古玉緒さんに教えていただきます。「湖水地方の南、カートメルの街が発祥といわれる地方菓子です。はるばる中東から運ばれてきたデーツ(ナツメヤシの実)をやわらかく煮てから生地に焼き込む、しっとりとしたお菓子。焼いてから2~3日たつとデーツと生地がなじんで風味豊かに熟成するため、作りおきおやつにも向いています。食べるときは、プディングもトフィーソースも温かくして」。
材料(15cm×15cm×5cm 1台分)
- ドライデーツ
- 150g
- 水
- 220ml
- ゴールデンシロップ
- 大さじ1
- ベーキングソーダ
- 小さじ1
- バター
- 55g
- 三温糖
- 100g
- 卵
- 1と1/2個(75g。溶いたものを計量)
- 【A】薄力粉
- 150g
- 【A】ベーキングパウダー
- 小さじ2/3
- 【A】ミックススパイス(配合はこちらの記事を参照)
- 小さじ1/4
- 【A】シナモンパウダー
- 小さじ1/4
- トフィーソース(Point1参照)
- 全量
- クロテッドクリーム
- 適量
作り方
- 道具● 特に用意する道具15cm×15cmの角型、クッキングシート
- 準備● バターを室温でやわらかくする。● オーブンを190℃に予熱する。● Aを合わせてふるう。● 型に合わせてクッキングシートを切り、型に敷く
- 1
●生地を作るドライデーツを粗く刻み、小鍋に分量の水とともに入れ、中火にかける。沸騰したら混ぜながら3分煮る。
- 2
火を止めてゴールデンシロップを加えて混ぜる。ベーキングソーダも加えて混ぜ、冷ます。ベーキングソーダを加えると、水が染み込みやすくなるため、デーツがやわらかくなる。
- 3ボウルにバターを入れて木べらで混ぜてクリーム状にし、三温糖を加えてすり混ぜ、なめらかにする。卵を少しずつ加え混ぜる。
- 4合わせたAの半量を3に加え、木べらで粉気が残る程度にさっくり混ぜる。
- 52で煮たデーツの半分を汁ごと4に加えて、さっくり混ぜる。
- 6
残りのAを加えて粉気が残る程度にさっくり混ぜる。残りのデーツも汁ごと加えて、つやが出るまで混ぜる。
- 7●焼く準備した型に、6を流し入れる。予熱したオーブンに入れ、180℃に温度を下げて25~30分焼く。竹串をさして何もついてこなければ焼き上がり。型から出して網にのせて冷ます。各人皿に盛りつけ、トフィーソースとクロテッドクリームを添える。
Point1

・黒糖(粉末)…60g
・バター…60g
・ゴールデンシロップ…大さじ1
・生クリーム…120g【準備】バターは室温でやわらかくする。【作り方】1.鍋に黒糖とバターを入れ中火にかけ、木べらで混ぜながら溶かす。ゴールデンシロップも加えて混ぜる。2.溶けたら火からおろし、生クリームを少しずつ加えて木べらで混ぜる。
Point2

ベーキングソーダ重曹(炭酸水素ナトリウム)のことです。ベーキングパウダーとの違いは、ベーキングソーダはガスを発生させる炭酸水素ナトリウムのみであるのに対し、ベーキングパウダーはそこに助剤や分散剤が加わり、ベーキングソーダに比べて短時間で膨らみ、苦みもやわらぎます。イギリスの古いレシピではベーキングソーダを使うものが多く見られます。
ベーキングパウダー(アルミニウムフリー)パンやケーキを膨らませるための膨張剤で、硫酸カリウムアルミニウム(焼きみょうばん)不使用のものを使います。アルミニウム入りを使うと、苦みを感じることがあるため、アルミニウムフリーのものを使います。また開封後長期間たつものは、劣化して膨らみがわるいので新しいものを選びます。 ※手に入らない場合は、手持ちのベーキングパウダーでもかまいません。分量は同じです。
砂古玉緒(さこ たまお)/広島県生まれ。約10年のイギリス在住時に、イギリス料理とイギリス菓子の取材、研究、製作を行う。2004年に教室をスタートし、日本とイギリスで人気を博す。現在、テレビ、雑誌、書籍、イベント、全国のカルチャースクール講師などで活躍中。2014年NHK連続テレビ小説『マッサン』で、スコットランド料理・菓子製作指導を担当。著書に『お茶の時間のイギリス菓子 伝統の味、地方の味』(世界文化社刊)ほかがある。
http://www.britishpudding.com/
撮影:石川奈都子
イギリスの家庭料理

アンティークが好き、よく手入れされた庭が好き。そんな英国で愛されてきた飽きのこない家庭の味、80レシピを提案。『お茶の時間のイギリス菓子』で人気の砂古玉緒、初の料理本! 人気のイングリッシュブレックファストから、クリスマスの特製プディングま…