旬のあまなつで、一目置かれるおもてなし。人気の和菓子教室に教わる、大人の甘夏羹

甘夏が美味しい季節。ひと手間かけて、見た目も爽やかなスイーツに仕立てるのがおすすめです。教えてくださるのは、少人数での和菓子教室が人気の工房「和の菓子 いろは」の宇佐美桂子さんと高根幸子さん。「甘夏の皮を器にした見た目も楽しい涼菓。豊潤な果汁の滋味とかすかな皮のほろ苦さが魅力です。甘夏の時季は短いのでひとときの贅沢をどうぞ」。
材料(2個分)
- 棒寒天
- 4g
- 水
- 230cc
- グラニュー糖
- 150g
- 甘夏
- 2個
- 水飴
- 40g
作り方
- 準備・棒寒天はたっぷりの水に8時間以上つけておく。
※寒天液は常温で固まります。あわてず作業ができるように、材料や道具の準備をしておきましょう。 - 1
甘夏は、よく洗ってふたにする部分の上面を切り落とす。切り口や皮を傷つけないように、ていねいに果肉を取り出す。
- 2
果汁を搾り、ざるでこして200ccを取り分けておく。
- 3
中身を取り出した皮の器には、水を入れてあくを抜く。
※ほかの作業をしている間の10~15分ほど水を入れておきます。 - 4
棒寒天の水気をきって鍋にちぎり入れ、分量の水を加えて中火にかける。沸騰してきたら火を弱め、途中何度かへらで混ぜ、寒天を溶かしていく。
※約5分が目安です。へらで混ぜすぎると寒天が溶けにくくなるので注意しましょう。 - 5
寒天が溶けたら、グラニュー糖を加えて溶かし、ひと煮立ちさせてあくを取る。火を止め、水飴を加えて溶かす。
※寒天が溶けないうちに砂糖を入れると、最後まで寒天が溶けずに残るので注意します。 - 6
さらし布巾をかけたこし器で5をこして、ボウルに入れる。
- 7
水を入れた別のボウルを用意し、6の底を当てながら粗熱を取る。
- 8
粗熱が取れたら、2の果汁を加えて混ぜ合わせる。
- 9
8を計量カップなどに移し、水気をよくきった甘夏の皮の器に注ぐ。常温で冷ましてから、冷蔵庫で冷やし固め、切り分ける。
※寒天液は固まると下に沈むので、甘夏の器の口いっぱいまで注ぎましょう。
和の菓子 いろは/パティシエとして洋菓子店勤務の後、和菓子教室アシスタントを経て独立した高根幸子さんと、和菓子教室のアシスタント・講師を経て独立した宇佐美桂子さんの二人が立ち上げた工房。季節に寄り添い、暮らしの中に身近に感じられる和菓子作りを、という思いから、少人数制の和菓子教室を開催している。雑誌連載等でも活動中。
https://www.wanokashi-iroha.com/
https://www.wanokashi-iroha.com/
撮影:櫻井めぐみ
はじめて作る和菓子のいろは

和菓子ユニットの女性二人が主宰する和菓子教室「和の菓子いろは」では、家庭でもつくりやすいように、電子レンジや家庭で使い慣れた道具で季節感あふれる和菓子作りを教えています。本書は、そんな和菓子教室のクラスを一冊にしました。プロセス写真を多用し…