連休に食べたい! 京都の人気菓子店に教わる、白いちじくのコンポテを使った美味しい「ケイク」の作り方

いよいよ平成最後にして令和時代の幕開けとなる大型連休が始まります。普段はなかなかできないことも楽しめる連休。じっくりお菓子を手作りするのもおすすめです。おいしい焼き菓子が評判の、京都・岡崎にある菓子店「千茜」の店主・村瀬佳子さんに、白いちじくのコンポテを使った美味しいケーキを教えていただきます。
「ケイク」はカトルカールとも呼ばれる、フランス焼菓子の基本。しっとり、口溶けよく仕上げることがおいしさの秘訣です。「ただ混ぜるだけ」ではなく、ひとつひとつの工程のポイントを意識することによって、仕上がりにぐんと差が出ます。この生地をマスターすれば、アレンジは無限大。具材を変えたり、練り込んだりすることで、さまざまな応用が可能です。
まずは、バターの風味豊かなプレーン生地に、とっておきの「白いちじくのコンポテ」を入れて、極上のシンプルをおたのしみください。
材料(18×6cmのパウンド型2本分)
作り方
- 1
バターをやわらかくする(約20℃。指で押すと跡がつくくらい)。卵を常温(約25℃)に戻す。型を準備し、オーブンを190℃に予熱する。
- 2
卵を卵黄と卵白に分ける。小さなボウルにまず卵黄を入れて計量し、全体量が120gになるように卵白を足す。塩を加えてときほぐす。※塩をあらかじめ溶かしておくことで粒が残らず、生地全体に塩分が行きわたります。
- 3
バターに砂糖を加え、ハンドミキサー(中速)で気泡を入れるように混ぜる。※バターが溶けると焼いたときに生地の膨らみが悪くなるので、温度に注意します。
- 4
3に卵液を4~5回に分けて少しずつ加え、その都度ハンドミキサー(中速)でしっかりと混ぜて乳化させる。マヨネーズのような艶が出ればOK。※適温(25~30℃)で作業することが成功の秘訣です。
- 5
粉類(薄力粉とアーモンドパウダー)をふるい入れ、ゴムべらでボウルの底から大きくすくうように混ぜ合わせる。
- 6
型に生地150gを絞り入れ、白いちじくのコンポテをのせる。その上に残りの生地100gを絞って表面を整える。
- 7
溶かしバター(分量外)を塗ったナイフで生地に切れ込みを入れ、190℃に予熱したオーブンに入れて180℃で10分、さらに160℃に下げて約40分焼く。
- 8
生地の表面だけでなく、割れ目の中にもうっすらと焼き色がついたらオーブンから取り出す。生地が熱いうちに、好みでラム酒などを塗ってもよい。※焼きたての生地は崩れやすいので、型のまま冷まします。
村瀬佳子(むらせ よしこ)/1978年京都生まれ。日本とフランスの製菓材料企業でのプランナーを経て、2015年、京都岡崎に「菓子店千茜」をオープン。ひとりで店舗を切り盛りする傍ら、菓子教室や味覚教室、子どものためのアトリエ活動を行う。生産者とのつながりを大切に、素材ひとつひとつにこだわり、しあわせの香りが口いっぱいに広がるような菓子と料理、食べることのたのしみを提案する。
http://chisen.main.jp
撮影:大見謝星斗
京都 菓子店千茜 香るフランス焼菓子

オーガニック素材と洗練された味で人気急上昇中、京都・岡崎のChisen「菓子店千茜」初めてのレシピ本。驚くほどしっとり、食後も続く香りの余韻。オイルベースのビスキュイから、乳製品・卵・砂糖不使用のケイク、バターたっぷりのリッチなケイクまで―…