【レシピ・わたぼうし】京都・和久傳の絶品「栗あん」で作る和菓子を家庭で再現!

そろそろ栗のおいしい季節。待ちに待ったこの季節ならではの味覚を、よりおいしく味わいたいものです。そこで今週のスイーツは、京都「紫野和久傳」で人気の甘味を、家庭でも作れるレシピとしてご紹介します。「どこまでもふわふわと柔らかで、まるで感触がないかのような口当たりが持ち味の、求肥餅。その中には、こっくり濃厚で、しっかりと旨みを主張する栗あんがたっぷりと。秋の雅味あふれるお菓子です。」
基本の栗あん(作りやすい分量・450g)
- 栗
- 1kg(皮を取ったほぐし身:700g弱)
- グラニュー糖
- 330g
- 水
- 350cc
材料(5個分)
- 基本の栗あん
- 150g
- 求肥生地
- 餅粉
- 50g
- グラニュー糖
- 110g
- 水飴
- 25g
- 水
- 90cc
- 片栗粉
- 少々
作り方
- 栗あん栗をたっぷりの湯で鬼皮ごとゆでる。だいたい20~30分ゆでたところで1個食べてみて硬さを見る。ゆで上がったらざるにあけ、粗熱を取り、冷ます。
- 栗あん1の栗を包丁で縦半分に切り、スプーンで栗の中身をていねいにかき出す。この時、渋皮が少し入っても味の深みとなるのでかまわない。
- 栗あん
2を鍋に移してマッシャーでつぶしたら、グラニュー糖と水を加えて練っていく。全体が混ざって、ほどよい加減になったら火を止める。
- 栗あん
3をステンレスバットに移し、水で濡らして固く絞ったさらし布をかけて熱を取る。
- 準備栗あんは1個30gに分けて丸めておく。バットに片栗粉をふるっておく。
- 1求肥生地を作る。鍋に餅粉を入れて、分量の水を3回に分けて加えながら、よく混ぜ込んでいく。
- 2餅粉が完全に溶けたら、鍋を中火にかけ、鍋底と鍋肌を焦げつかせないよう火加減に注意しながらしゃもじで練る。
- 3
2を練り上げて透明感が出てきたら、グラニュー糖を3回に分けて入れ、均一になるようにさらにていねいに練っていく。
- 4グラニュー糖が十分に生地となじんでつやがよくなったら、仕上げに水飴を入れてよく混ぜる。水飴を加えると、初めは分離したようになるが、混ぜていくうちにコシのある状態に戻る。
- 5
片栗粉を敷いたバットに、4の求肥生地を取り出す。粗熱が取れたら二つ折りにし、生地をのばさないように持って、5等分にちぎり分ける。バットの中で二つ折りにする際、内側に片栗粉が入らないように注意する。
- 6
ひとつずつ手にのせ、準備していた栗あん玉を中央にのせる。
- 7
あんをのせていた左手を返し、右手であんをつまむように持ち、左手の親指と人指し指で輪を作ったら、あんに沿わせるようにして生地をのばす。生地をつまんで集めたら中央でとじるようにする。生地が冷めないうちにすべて包み、形を整えて、余分な粉を払う。
監修:紫野和久傳/明治3年、丹後峰山町で和久屋傳衛門が始めた旅館として創業。昭和57年に、京都市内、秀吉の北の政所「於寧(おね)」ゆかりの高台寺近く、現在の「高台寺和久傳」に料亭として移転。以来、料亭の風情の中で、京料理の文化を尊重しつつも、囲炉裏の蟹焼きなど素材そのものの新鮮さを生かした料理を提供。さらに料亭の味を「おもたせ」としてお持ち帰りしていただくお店「紫野和久傳」をスタート。現在では東京や名古屋など有名デパートにも店舗を出店している。
撮影:ハリー中西
京都・和久傳 料亭のできたて甘味 簡素にして美味 和のレシピ

京都の名店「和久傳」の定番甘味レシピを初公開! 料亭から生まれた甘味、おもたせ用お菓子を、家で作れるレシピ付きでご紹介。あの「西湖」をはじめ、四季おりおりの甘味が、美しいヴィジュアルで楽しめる一冊です。