東京珈琲四天王「カフェ・バッハ」に教わる、大人も楽しめるこだわりの逸品「バヴァロワ」の作り方

暑い日が続くと恋しくなるのは、喉ごしのよい冷たいデザート。そこで今週は、コーヒー豆の香りが効いた、大人が楽しめるババロワを、東京・山谷の自家焙煎珈琲「カフェ・バッハ」のレシピでご紹介します。
卵黄とたっぷりの牛乳にバニラの香り漂うクレーム・アングレーズを柔らかく固めた、冷たいデザートの王道ですが、そこにコーヒー豆の香りをプラスするのがバッハ流。
カラメルソースもコーヒー風味にして味に厚みを出すことで、おやつになりがちなところを大人も楽しめる味わいに仕立てています。
ここで使うコーヒーは深煎りを。
乳製品に合わせるときは、苦みがしっかりして酸味の少ない深煎りが鉄則です。
材料(バヴァロワ型小6個分)
- バヴァロワ
- 卵黄
- 60g
- グラニュー糖
- 60g
- 牛乳
- 260g
- 生クリーム(乳脂肪分40%)
- 50g
- コーヒー豆(深煎り)※
- 15g
- バニラのさや
- 1/4本
- 板ゼラチン
- 5g
- コーヒー風味のカラメルソース
- 水
- 75g
- グラニュー糖
- 50g
- コーヒー豆(深煎り)※
- 25g
- ブランデー
- 少量
- ※バッハの深煎りブレンド「イタリアンブレンド」を使用。
作り方
- 道具● 特に用意する道具
バヴァロワ型小6個 鍋 ボウル こし器 泡立て器 木べら バット レードル - 下準備● バニラのさやは縦に割いて、種をこそげ出す。
● コーヒー豆をどちらも粗びきにする。 - 1ボウルに卵黄を入れて泡立て器で溶きほぐし、グラニュー糖を加えて白っぽくなるまですり混ぜる。
- 2
鍋に牛乳を入れ、粗びきにしたコーヒー豆とバニラのさや、種を入れて火にかけ、ひと煮立ちさせる。こしながら1に加えて混ぜ合わせる。板ゼラチンを氷水で戻す。
- 32のバヴァロワ生地を鍋に入れ、中火にかけて木べらで混ぜながら83℃になるまで沸かす。火を止め、ボウルにこし取る。板ゼラチンを水気を絞って加え、混ぜ溶かし、氷水に当てて泡立て器で混ぜながら、30℃前後に冷やす。
- 4
別のボウルに生クリームを入れ、氷水に当てながら泡立て器で6~7分立てにする。3に1/3量を加えてよく混ぜてなじませ、残りを2回に分けて加え、やさしく混ぜる。再び生クリームのボウルに移し、混ぜ合わせる。
- 5
型を水にくぐらせてバットに並べ、4をレードルで8分目まで流し入れ、冷蔵庫で4時間冷やし固める。
- 6鍋にグラニュー糖の1/3量を入れ、強火にかけて木べらで混ぜながら加熱する。グラニュー糖が溶けたら同様に2度くり返す。カラメル色になったら火を止めて水を加え、再度火にかけてシロップ状になったら粗びきにしたコーヒー豆を加えてひと煮立ちさせる。こしてブランデーを加え、冷ます。
- 75を器に盛り、6をかける。
Chef’s voice

Point
このお菓子とコーヒーの相性なめらかでウェットなこのデザートは、舌の上にしっかりとのってゆっくり溶けていくので、意外に後口に残りやすいものです。味わいも卵や牛乳、生クリームなど濃厚なので、その甘みやクリームも洗い流してくれるイメージで選ぶと、苦みが強めで味の要素が少なく、爽やかでボディの弱いタイプがよいでしょう。ふくよかで飲みごたえのあるコーヒーはヘビーになり、酸味の強いコーヒーは乳製品と相性がよくありません。
田口文子・田口 護(たぐち ふみこ・たぐち まもる)/1968年、文子さんの実家の地、東京・山谷に夫婦で「カフェ・バッハ」を開店、72年から自家焙煎を始める。護さんはコーヒー界きっての理論家で著書も多数、文子さんは90年に立ち上げた製菓・製パン部を指揮する日々で、バッハから独立したカフェも日本全国に多数。2人の趣味は、出会いのきっかけでもあるクラシック音楽の鑑賞と演奏。
http://www.bach-kaffee.co.jp
撮影:高橋栄一
「カフェ・バッハ」のコーヒーとお菓子

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