涼を呼ぶ夏の干菓子を手作りで。プロに教わる八月の和菓子「清流」

夏の暑い日のおやつには、お抹茶と一緒に、見た目も涼しげなこんな干菓子はいかがでしょう。教えてくださるのは、茶道裏千家教授でもあり、和菓子教室主宰の清 真知子さんです。「寒天を煮詰めて作る干菓子です。季節に合わせてさまざまな色に染められ、また形も自在に変えることができます。ここでは青と透明の二色にして、盛夏に涼しさを感じさせる菓子に仕上げました」。
材料
- 糸寒天
- 5g
- 水
- 200g
- グラニュー糖
- 360g
- 食紅(青)
- 適宜
作り方
- 準備寒天を小さく切り、たっぷりの水に一晩つけてもどす。
- 1
もどした糸寒天の水気を切り、分量の水とともに鍋に入れて火にかける。泡立て器で混ぜながら完全に煮溶かす。※寒天は熱が加わると自然に溶ける。どろりと溶け出したらよく混ぜる。
- 2
別の鍋にグラニュー糖を入れ、1を熱いまま漉しながら加えて火にかける。
- 3
グラニュー糖を完全に煮溶かし、沸いたら弱火にして4~5分煮詰める。爪に当てて糸を引く程度までが目安。
- 4
半量は色を染めず、5~9に倣って透明のものを作る。残りの半量は食紅で青色に染めてよく混ぜる。
- 5
水にくぐらせた牛乳パックに熱いまま流し入れ、蓋はせずに常温で8時間以上置いて固める。※安定をよくし、しっかりと固めるため、流し入れる量は牛乳パックの半分以下にする。
- 6
牛乳パックを切り開き、中味を取り出す。
- 7
表面の部分は取り除き、1~1.5cm角の拍子木に切る。
- 8
さらに乱切りにする。
- 9
網の上にクッキングシートを敷き、8を並べて日の当たらない場所で4~5日乾かす。
Point1
保存法と日持ち完成後、紙箱に入れて常温で7~10日。冷蔵・冷凍保存はできない。
Point2

清 真知子(きよし まちこ)/1960年神戸市に生まれる。83年裏千家学園茶道専門学校卒業。96年神戸市内に、2002年に東京・学芸大学にも和菓子教室を開く。現在、茶道裏千家教授、茶道と和菓子の教室「さろん閑遊」を主宰。デモンストレーションと実技で構成される和菓子教室は、季節感溢れる美しい和菓子が初心者でも上手に作れると好評を博している。2014年兵庫県明石市に教室を移転。
さろん閑遊 http://www.kanyuu.com/
撮影:浮田輝雄
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