おうちで懐石! プロに教わる「栗の茶巾絞り」で手作りのおもてなしを

栗が美味しい季節のおもてなしには、栗を使ったお菓子が喜ばれます。そこで今週は、意外と手軽にも作れる栗の茶巾絞りを、家庭料理の大家・榊せい子さんに教えていただきます。「紅葉色に染めた栗餡と白のこし餡で、2色の茶巾絞りに。栗餡だけで作っても、秋が色濃く感じられるお菓子になります」。
材料(10個分)
- 栗餡
- 生栗
- 1kg(作りやすい分量)
- 砂糖
- ゆでた栗の重さの2割量
- 白のこし餡(市販品)
- ゆでた栗の重さの2割量
- 食用色素(赤・黄)
- 各少量
- 白のこし餡(市販品)
- 250g
作り方
- 1生栗を鍋に入れてたっぷりの水を加えて火にかけ、40~50分ゆでる。ざるに上げる。
- 2粗熱が取れたら、半分に切って中の栗の実を取り出す。
※温かいうちに行った方が餡にしやすく、また出来上がりの色もよくなります。 - 3栗の実をフードプロセッサーで細かくなるまで攪拌する。
- 4この段階の栗の重さを計量し、その重さの2割の砂糖と、2割の白のこし餡を用意する。
- 5鍋に栗を入れて、砂糖と白のこし餡を加え、水100ml(分量外)を入れる。弱火にかけてゴムベラなどで練りながら、ほどよい固さに仕上げる。常温まで冷ます。
※途中練りにくいようならば、水の分量を少し多めにして調節してください。
※焦げつきやすいので、鍋の底からしっかりとかき混ぜてください。
※余分にできた分は、ラップで包んで冷凍保存できます。 - 6栗餡に色をつけたい場合は、少量の水に食用色素の赤と黄色を混ぜてオレンジ色にし、5の栗餡(200g)に少しずつ加えて混ぜ、紅葉色に仕上げる。
- 7白のこし餡は1個25gの餡玉にする。6の栗餡は1個20gの餡玉にする。
- 8茶巾(さらし布や薄い布巾でも可)を水で濡らして固く絞る。白のこし餡と栗餡の餡玉を合わせて包んで絞る。
市販の餡でも作れますが、ぜひ手製で餡から作ってみてください。ご紹介した榊せい子さんの著書『12か月のおうち懐石』では、電子レンジも使った、ご家庭でも作りやすい餡のレシピをご紹介しています。
榊せい子(さかき せいこ)/料理家、裏千家正教授。1948年三重県伊賀市生まれ。帝塚山学院大学美学美術史学科卒業。父は書家の、故・榊 莫山。中学の頃から母について茶道を学ぶ。現在は、伊賀上野の邸宅で茶道を教えながら、四季折々の料理とお菓子でもてなす茶事・茶会を開く。著書は『榊 莫山家の茶懐石のおもてなし』『季節を愉しむ きものごよみ』(ともに世界文化社刊)。
撮影:森山雅智
12か月のおうち懐石

家庭料理の大家・榊せい子先生が作る和食や懐石料理。ご飯の炊き方から、家庭で美味しく作りたい「ごま豆腐」「鯛の昆布締め」「かぶら蒸し」「白和え」「西京焼き」など多くの和食レシピを、初心者目線でやさしく解説しています。この一冊で和食の基本~アレ…