イタリアの菓子職人に教わるパネットーネで、今年は一味違うクリスマスを迎えよう

そろそろクリスマスの準備が気になるというかたにおすすめする本日のスイーツは、クリスマスに食べるパネットーネです。およそ1カ月前から準備が必要ですが、本場イタリアの菓子職人によるレシピで本格的な伝統菓子を手作りすれば、おいしく食べるその日がさらに待ち遠しくなるはずです。イタリアを拠点に幅広く取材・執筆・撮影を手がける池田愛美さんと池田匡克さんの著書『Dolce! イタリアの地方菓子』からご紹介します。

文字どおり訳せば「大きなパン」。
クリスマスに食べる発酵菓子として今や世界中に知られるが、その起源は諸説紛々、たとえば、15世紀末、ミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァの料理番がクリスマスの正餐の菓子作りに失敗したが、その弟子の少年トニが作った菓子を供したところ、大変評判になったとか。
それよりもはるか昔、キリスト教以前に、冬至の頃に大きなパンを食べる習わしだったのが元であるとか。
いずれにしてもリッチで日持ちもする冬のお菓子である。

材料

アーモンド・アイシング
 アーモンド・パウダー
50g
 グラニュー糖
250g
 コーンフラワー(白)
4g
 小麦粉0タイプ
5g
 コーンスターチ
5g
 ひまわり油
6g
 卵白
2個分
第1の生地
 準備発酵を終えた元種(Point参照)
230g
 小麦粉00タイプ
800g
 水
400g
 グラニュー糖
230g
 バター
340g
 卵黄
12~13個
第2の生地
 小麦粉00タイプ
300g
 グラニュー糖
210g
 【A】オレンジペースト
10g
 【A】バターエッセンス
10g
 【A】バニラビーンズ
2g
 【A】オレンジの皮すりおろし
10g
 【A】レモンの皮すりおろし
10g
 アカシアのはちみつ
80g
 塩
14g
 バター
500g
 卵黄
10個
 水
100g
 オレンジの皮の砂糖漬け(ダイス切り)
600g
 シトロンの皮の砂糖漬け(ダイス切り)
300g
 スルタナレーズン
100g

作り方

  1. 下準備元種を4度準備発酵させる。最後の発酵はビニール袋に入れ、ひと晩室温で寝かす。翌朝、元種を薄切りにして冷水に30分ほど浸けて純化させてからひとまとめにし、再び発酵させる。4時間経過したら練って発酵、を合計3度繰り返す。発酵庫内温度は30度、湿度は50~60%を保つ。
  2. 1アーモンド・アイシングの作り方
    アーモンド・パウダーと小麦粉を一緒にふるいにかけ、ボウルに移し、卵白以外の材料を加え混ぜ、卵白は少しずつ加える。
  3. 2ラップをして、冷蔵庫で保存する。使うときは28度に温めてから。
  4. 3第1の生地の作り方
    卵黄以外のすべての材料を合わせ、よく練る(業務用ミキサーで20分)。
  5. 43に卵黄を加え、さらに練る(業務用ミキサーで5分)。
  6. 5練り終わった4にラップをして、30度で12時間、約4倍になるまで発酵させる。
  7. 6第2の生地の作り方と仕上げ
    第1の生地をボウルに入れ、小麦粉と【A】を加え粘りが出るまでよく練る(業務用ミキサーで12分)。
  8. 76にグラニュー糖とはちみつ、卵黄1/3量を加え、よく練る(業務用ミキサーで5分)。
  9. 87に塩と残った卵黄の半量を加え、よく練る(業務用ミキサーで5分)。
  10. 98にバターと残りの卵黄を加えて練る(業務用ミキサーで5分)。
  11. 109を練る間、少しずつ水を加え、混ざったらオレンジの皮とシトロンの皮の砂糖漬け、スルタナレーズンを加え、さらによく練る(業務用ミキサーで3分)。
  12. 11型に10を入れ、32度に保ち、8時間発酵させる。
  13. 12アーモンド・アイシングを11の表面に塗り、175度のオーブンで55分焼く。

Point

元種の作り方
パネットーネなど、発酵生地の元となる。使用可能な状態になるには25日は必要。果物(1種類または複数種類)をミキサーにかけ、果物と同重量の小麦粉を加え、さらにミキサーにかける。これを密閉容器に入れ、室温で保存する。24時間後、同じ重量分の小麦粉、半分の重量の水を加え、練る。再び密閉容器に入れ、室温で保存。24時間後、前日と同じ重量分の種を取り出し、残りは廃棄し、同じ重量分の小麦粉、半分の重量の水を加え、練る。これを繰り返し、28度4時間で2倍に膨らむようになったら完成。
文:池田愛美(いけだ まなみ)・写真:池田匡克(いけだ まさかつ)/出版社勤務を経て98年に渡伊、雑誌を中心にイタリアの食、旅、職人仕事などを取材執筆。共著に『アマルフィ&カプリ島 とっておきの散歩道』『フィレンツェ美食散歩』(ダイヤモンド社)、『伝説のイタリアン、ガルガのクチーナ・エスプレッサ』(河出書房新社)、『サルデーニャ!』(講談社)などがある。フィレンツェ在住。

製菓監修:イタリア菓子職人アカデミー会員 ルカ・マンノーリ Luca Mannori サルヴァトーレ・カッペッロ Salvatore Cappello
製菓協力:ティツィアーノ・ミータ Tiziano Mita
※イタリア菓子職人アカデミー(Accademia Maestri Pasticceri Italiani)は1993年に設立された、高度な技術とイタリアの伝統菓子の融合発展を目標に掲げる、イタリア全土の“ マエストロ”と呼ばれる菓子職人たちが所属する協会。年に一度の全体会議のほか、世界各地の菓子コンクールへの出品から若手職人育成コースの開催まで幅広く活動。現在、50人が所属。

Dolce! イタリアの地方菓子の関連記事