【レシピ・純生ロール】一流パティシエに教わるシンプルでおいしいロールケーキ

しっとりふわふわの生地とクリームのバランスが絶妙なロールケーキといえば、東京・多摩センター「グラン・クリュ」の「純生ロール」。オーナーシェフの石塚伸吾さんが試行錯誤を繰り返して完成させた、人気の逸品です。そのおいしいロールケーキを、自分で作ってみませんか。一流パティシエの方々のとっておきのレシピを集めた本『一流シェフのロールケーキ』からのご紹介です。

材料(底28×28cm天板で作る1本分)

ジェノワーズ生地
 全卵(溶いたもの)
240g(LL玉約4個)
 グラニュー糖
110g
 トレハロース
27g
 薄力粉
75g
クレーム・シャンティイ
 生クリーム(乳脂肪分35%)
120g
 グラニュー糖
7g

作り方

  1. 道具● 特に用意する道具など
    薄紙2枚(天板用1枚、仕上げ用1枚) 麺棒 氷水
  2. 準備● 卵を常温に置いておく。
    ● 天板に薄紙を敷く。
    ● オーブンを200℃に温める。
    ● 湯せん用に50℃くらいの湯を用意する。
    ● ジェノワーズ生地用のトレハロースとグラニュー糖を合わせる。
    ● 薄力粉をふるう。
  3. 1ジェノワーズ生地を作る
    ボウルに卵を入れ、泡立器で溶きほぐす。卵白のこしがきれたらトレハロースとグラニュー糖を合わせたものを加え、軽く混ぜ合わせる。
    ※泡立てた卵は思っている以上にボリュームが出るので、ボウルは直径27~30cmくらいの大きいサイズか、深型のものを使うこと。
  4. 2鍋に50℃くらいの湯をはって1のボウルを当て、さらに泡立てる。卵液が白っぽくなり、指先をつけて人肌くらいの温かさになったら湯せんからはずす。
    ※3分くらいするとグラニュー糖が溶けて粘りが出はじめる。この粘りが空気を抱き込み、黄色かった卵液はだんだん白っぽくなってくる。
  5. 3温度は指で確認
  6. 4泡立器をハンドミキサーに替え、最高速で泡立てる。
    ※ここではたっぷりと空気を抱かせるために最高速で泡立てて、大きな気泡を作り、ボリュームを出す。
  7. 5ハンドミキサーを持ち上げたとき、卵液が筋状にゆっくりと落ちて積み重なり、くっきりと残るようになるまで泡立て続ける。
  8. 6ゴムべらで手早く混ぜながら、ふるっておいた薄力粉を紙からぱらぱらと落とすようにして少しずつふり入れる。
    ※だまができないように、できればこの作業は2人で行うとよい。
  9. 7薄力粉を入れ終わったら、片手でボウルを手前に回しながら、ゴムべらで生地を底から返すように混ぜる。
  10. 8粉が見えなくなっても、さらに混ぜる。すくい上げた生地がリボン状にゆっくり落ち、跡が残るようなら、もうひと息。さらに混ぜる。
  11. 9筋状にゆっくりと流れ落ち、その跡がすぐ消える状態になるまで混ぜる。
    ※最高速で泡立てた大きな気泡を小さくてつぶれにくい気泡に変える。ここまで混ぜないと、焼き上がった生地が沈んでしまう。卵をしっかり泡立ててあれば、この状態でも生地はふわっと焼き上がる。
  12. 10薄紙を敷いた天板の中央に生地を流し入れる。
  13. 11カードで四隅に生地をしっかりいきわたらせてから、全体を平らにならす。
    ※天板の隅にすき間が残らないように、カードのへりを利用するとよい。
  14. 12四隅まできっちり
  15. 13予熱したオーブンに入れ、温度設定を180℃に下げて11〜12分焼く。取り出したらすぐ20cmくらいの高さから天板ごとトンと落とし、生地内の熱い空気を抜いて沈みを抑える。
  16. 14天板から生地を薄紙ごと取り出し、網にのせて冷ます。
  17. 15クレーム・シャンティイを作る
    ボウルに生クリームとグラニュー糖を入れ、氷水を入れたボウルにしっかりつかるように重ね、泡立器で泡立てる。
    ※底だけでなく、ボウル全体が冷えるようにセットすること。
  18. 16混ぜていると泡立器の筋の跡が少し残ってから消え、持ち上げるとクリームがたらーっとゆっくり流れ落ちるようになる。このくらいのかなりゆるい状態がよい。
  19. 17仕上げ
    生地が完全に冷めたら、立ち上がり部分の薄紙をはがす。
  20. 18生地の上にきれいな薄紙をかぶせ、折らないように充分注意して裏返す。
  21. 19裏の薄紙をゆっくりとはがす。
  22. 20はがした紙を生地の手前から8cmほど出してかぶせ、紙ごと生地をもう一度ひっくり返す。
  23. 21生地の中央にクレーム・シャンティイをすべてのせる。パレットナイフでまず四隅に向かって広げ、かどまできっちり塗る。次に左右に大きく動かしてのばす。
  24. 22均等にならしながら、手前は少し厚めに、奥は薄くなるようにのばす。
  25. 23生地からずらした薄紙の下に麺棒を当て、紙と麺棒をいっしょに少し持ち上げる。
  26. 24紙と麺棒をうまく使って、生地の手前をぎゅっとひと巻きして芯を作る。麺棒ごと薄紙を少し持ち上げて、麺棒を手前に回転させながら芯を中心にして生地を奥に向かってころがす。
  27. 25麺棒を押し当て、それを支えにしながら、紙を巻きすのように使って生地を巻いていく。柔らかい生地をいためないように、やさしくゆっくりと巻く。
  28. 26はみ出したクレーム・シャンティイはゴムべらで取り除き、最後までしっかりと巻き込む。
  29. 27巻き終えたら薄紙の上から麺棒を押し当て、ゆるみや太さの違いを調整する。
  30. 28巻き終わり
  31. 29薄紙でくるっと包み、軽く手で押さえて形を整える。そのまま生地の巻き終わりを下にして冷蔵庫に入れ、10分ほど冷やして落ち着かせる。

Point

食べごろ
半日たったくらいが、生地とクリームがなじんでおいしい。
保存
薄紙でくるんでから、さらにラップで包んで冷蔵庫へ。

Chef’s voice

粉の分量を最小限にしたこの生地は、混ぜ方が最大のポイントです。大きな気泡を残したままだと、焼き上がった生地があっという間に沈んでしまいます。
 これを防ぐためには、こんなに混ぜるの? というぐらい混ぜて気泡を細かくします。これでいいかな? と思ったところから、もう4~5回混ぜてください。もし生地が沈んでしまったら混ぜ方がたりなかった証拠。次に作るときはもう少し混ぜてみましょう。
 クレーム・シャンティイはとろっとした状態に立てます。泡立てすぎると、空気が抜けたときに舌ざわりがわるく、重くべたっとしてしまいます。ロールケーキはシンプルなだけに素材のよしあしがはっきり出ます。

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石塚伸吾(いしづか しんご)/東京都生まれ。高校卒業後「亀屋万年堂」に入社。その後「メドール」「東京プリンスホテル」などを経て、フランス料理店「ペリニィヨン」のデザートシェフへ。同店に菓子部門が設立され、90年「サロン・ド・ペリニィヨン」開店の際、シェフに就任。96年独立、東京・多摩センターに「グラン・クリュ」をオープン。オーナーシェフを務める。現在は山梨・北杜市に畑を所有し、果樹栽培も行う。

撮影:今清水隆宏