あなたのオムライスがもっと美味しくなる、フレンチの人気シェフならではのテクニック!

あなたの作るオムライスは、チキンライスをオムレツで包む派? それともオムレツを上に乗せて開く派? 本日は東京・神楽坂で人気のフレンチレストラン「ル・マンジュ・トゥー」オーナーシェフの谷 昇さんに、包むほうのオムライスを教えていただきます。これまで教えていただいた数々のテクニックも駆使して、さあ作ってみましょう! 直径22cmのフライパンで作ります。

明治初頭に日本に入ってきた西洋料理を日本人独特の感受性で昇華させたもの、それが洋食です。この料理に如実に現れた日本人の器用さは驚嘆に値するものだと思います。そして、オムライスをはじめとする洋食は大好物! リスペクトの念を込め、フレンチの、あるいはぼくならではのテクニックを、人気の洋食に反映させました。いずれも長く使ってもらいたい、自信のレシピです。

材料(2人分)

鶏もも肉
1枚(300g)
玉ねぎ
1個(200g)
マッシュルーム
8個(80g)
サラダ油
少量
ご飯
320g
トマトケチャップ
大さじ3
しょうゆ
大さじ1
4個
4g
バター
45g
ソース
 赤ワインビネガー
小さじ2
 トマトケチャップ
大さじ1
 ウスターソース
小さじ1
 しょうゆ
小さじ1
 ディジョンマスタード
小さじ1
 水
80ml

作り方

  1. 1鶏肉は塩1.5gをふり、よくもみ込み、30分ほどおく。
  2. 2玉ねぎは7~8mm角に切る。マッシュルームは玉ねぎと揃えて7~8mm角に切る。
  3. 3フライパンにサラダ油、鶏肉を入れ、弱火で全体に美味しそうな焼き色がつくまで焼く(鶏肉の焼き方は、【レシピ・鶏もも肉のソテー】が参考になりますよ)。
  4. 4フライパンにバター10g、玉ねぎ、ひたひたの水(分量外)を入れ、弱めの中火で甘味が出るまで炒める(Point1参照)。塩0.5gをふる。マッシュルームを加えてさらに炒め、塩0.5gをふる。器に取り出す。
  5. 5鶏肉は厚みを半分に切ってから7~8mm角に切る。皮が上だとずれるので、下にして切る。
  6. 6フライパンにバター30gを入れ、4、5、ご飯を加える。強火でご飯をほぐすように炒める。全体が混ざったらケチャップを加え、さらに混ぜる。
  7. 7焼きつけるように炒め、ケチャップの香ばしさを出す。鍋肌からしょうゆを回し入れ、混ぜる。塩1.5gをふり、混ぜる。チキンライスの1/2量を深皿の中で成形しておく。
  8. 8ボウルに卵1人分2個を割り入れ、混ぜる。フライパンにバター5gを入れて強めの中火にかけ、全体に、奥の鍋肌にはとくに丁寧に行き渡らせる。
  9. 9バターが泡立ってきたら、オムレツを作る要領で卵を一気に流し入れる。フライパンを火にかけたまま前後に動かし、外側から内側に向かってくるくるとらせんを描くように菜箸を動かして卵を混ぜる。半熟状になったら、7を向こう側に形良くのせる。手前の卵をかぶせてチキンライスを包み、フライパンを立てて皿にひっくり返す。もう一つも同様に作る。
    ※オムレツの作り方は、【レシピ・プレーンオムレツ】が参考になりますよ。
  10. 10ソースを作る。小鍋に赤ワインビネガーを入れて中火にかける。沸騰して酸味が飛んだら残りの材料を加え、よく混ぜて溶かす。9にかける。

Chef’s Advice

炒めたケチャップの香ばしさが醍醐味。全体に行き渡らせて「焼きつけるように」火を入れます。具の大きさを揃えて切るのはご飯との馴染みを良くするため。ケチャップの香ばしさと相まって、さらりと軽い口当たりに仕上がります。赤ワインビネガーを効かせたソースは上品でさわやか。ワンランク上のオムライスが楽しめます。チキンライスはフライパンより小さい直径の深皿で成形してから入れると、形がきれいに決まります。

Point1

玉ねぎを炒める
玉ねぎを炒める目的は甘味を引き出すこと。玉ねぎは火を通すと甘くなりますが、焦げてしまっては台無し。しっかりと火を通すために水を加えます。タイミングは最初から。ときどき混ぜながら弱めの中火で加熱します。水分がないと火の通りにばらつきが出るので、なくなったらそのつど大さじ2~3ずつ足します。辛味が消えて甘味が出たら炒め上がり。みじん切りや色紙切り、どの切り方でも炒め方は同じです。
※最初に加える水は、ひたひたに加えて大丈夫。
※水分が足りないと焦げる。炒め玉ねぎは白く仕上げたいので、焦げないように水を足す。

Point2

チキンライス
ケチャップの香ばしさが成功の秘訣。主役の鶏肉は1 枚のままで美味しそうな焼き色がつくまで焼いてからカット。他の具も大きさを揃えてご飯との馴染みを良くします。ケチャップを加えてからは「焼きつける」イメージ。赤い色が落ち着いてくるのを焼きつける目安にします。

谷 昇(たに のぼる)/1952年東京生まれ。服部栄養専門学校在学中から六本木「イル・ド・フランス」で働き、卒業後就職。76年と89年に渡仏し、アルザスの三ツ星レストラン「クロコディル」などで経験を積む。帰国後は六本木「オー・シザーブル」などでシェフを務め、94年東京・新宿区納戸町に「ル・マンジュ・トゥー」開店。権威ある格付け本でも連続して高い評価を受ける人気店。月に1回、町田調理師専門学校の講師も務める。2012年、辻静雄食文化賞専門技術者賞を受賞。著書『ル・マンジュ・トゥー素描するフランス料理』(柴田書店)、『ビストロ仕立てのスープと煮込み』(世界文化社)など多数。

撮影:原 務

ル・マンジュ・トゥー 谷 昇シェフの ビストロ流 ベーシック・レシピの関連記事