絶品の牛カツレツ、焼き時間は1分未満! 自宅でプロのクオリティを再現する方法

本日ご紹介する料理は牛肉のコートレット、つまり牛カツレツです。暑い毎日を元気に乗り切るスタミナ源は、やっぱり肉料理。東京・神楽坂のフレンチレストラン「ル・マンジュ・トゥー」オーナーシェフ・谷 昇さんの丁寧な解説が、自宅で食べる絶品カツレツへの道を切り開いてくれます。

パン粉をつけて揚げ焼きにするコートレットは、ころもに厚みがあるので素材の持ち味がしっかり閉じ込められ、パン粉の香ばしさと一体化して、ダイレクトに焼くステーキとはまた違うおいしさが生まれます。パン粉とのバランスを考えて、肉はある程度の厚み、少なくとも厚さ1cmは用意したいものです。

揚げ焼きは“揚げる”とは別物です。油に浮くのではなく、肉の上面が油から顔を出して、油の上をすべらせながら焼く方法です。焼いている間は中が見えませんから、とにかく焼き色重視。香ばしくておいしそうな色になれば、焼き終わりです。1分かかりません。揚げもののようでありながら、油を感じないさらりとした仕上がりになります。ただし油は未使用のきれいなものを。お好みでくるみ油やオリーブ油などで香りづけしてもいいでしょう。

材料(2人分)

牛ロース肉(1枚100g)※
2枚
3g
ころも
 小麦粉(強力粉)
適量
 溶き卵
適量
 パン粉(粗いもの)
適量
サラダ油
適量

※牛ロース肉は筋をていねいに取り除いたあとの重量です。筋は、噛んだときに歯の間でグニャッとズレるので、大胆に取り除いて、炒めたり煮もの料理に使ってください。

作り方

  1. 1牛ロース肉の両面に塩をふる。
    牛ロース1枚あたり塩1.5gを両面にふり、手でやさしくなじませる。
    ※こしょうは絶対にふりません。揚げる料理はすべて同じ。ころもの中でムレて別の味になります。揚げ上がった後にふりましょう。
  2. 2小麦粉を薄くまぶす。
    バットに小麦粉を入れ、1をのせて全体につけ、手でしっかりはたいてごく薄くまとわせる。
    ※ごくごく薄く。ゴテゴテ厚塗りしないように。
  3. 3溶き卵をつける。
    溶き卵に2をくぐらせてまんべんなくつける。卵液をきらないようにして引き上げる。
  4. 4パン粉をつける。
    3をパン粉に落とし、肉に押し込むようにしてしっかりつける。
    ※僕はトンカツみたいにカリッとした揚げ上がりが大切だと思うので、粗いパン粉を使います。フランスではふるいにかけた細かい粉を使いますけどね。
  5. 52回目のパン粉をつける。
    3と同様にして溶き卵をつけ、パン粉に落とし、上からたっぷりかける。手の中で包み込むようにしてパン粉がふわっと立つようにつける。
    ※1回目のパン粉の隙間にくっつけるイメージです。
  6. 6焼き始める。
    フライパンにサラダ油を入れ、180℃前後まで熱する。油量は肉が顔を出す程度。
    ※入れた瞬間にシュワーッと音がするぐらいの温度まで、しっかり上げます。でも煙が出るまで熱しないように。
  7. 7油を下にすべらせながら焼く。
    5秒ほどそのまま触らずにころもを固め、トングで牛肉を持ち上げて下に油をすべらせながら揚げ焼きにしていく。
    ※フライパンにころもが直接当たって焦げないよう、つねにころもの下に油がある状態をキープするのが大切です。
  8. 8裏面も焼く。
    下の面を確認し、おいしそうな焼き色がついたら裏返す。裏面も同様に焼く。
    ※ころもの中の肉の状態が見えないので、とにかく焼き色だけで判断します。
  9. 9休ませる。
    両面ともおいしそうに焼き色がついたらバットに取り出し、少し休ませる。切り分けて皿に盛る。

谷 昇(たに のぼる)/東京・神楽坂のフレンチレストラン「ル・マンジュ・トゥー」オーナーシェフ。1952年東京生まれ。アンドレ・パッション氏がシェフを務める「イル・ド・フランス」やアルザスの三ツ星レストラン「クロコディル」などで研鑽を積み、六本木のビストロ「オー・シザーブル」のシェフに。94年「ル・マンジュ・トゥー」をオープンする。長年にわたり月に1回、町田調理師専門学校の講師も務めており、それらの経験を踏まえた誰もがわかりやすく、理路整然とした教え方に定評がある。

撮影:日置武晴

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