【レシピ・サンバル(豆と野菜のカレー)】南インドカレーの定番を銀座の名店に学ぶ

今日ご紹介するのは、東京・銀座にあるカレーの名店「ナイルレストラン」店主、ナイル善己さんに教えていただく、本格的な南インドカレーです。タマリンドの酸味がクセになる豆のカレーは、合わせる野菜をいろいろ変えて、頻繁に食べたくなるおいしさです。
豆のコク、タマリンドの酸味が味を作る南インドの代表的な1品。毎日食べられる味噌汁的な存在です。しっかり煮た豆がとろみづけに一役。
材料(4人分)
- 豆(トゥールダール※イエロースプリットピースとも呼ばれるひき割りの豆。もどさずに使える)
- 100g
- 大根(2cm厚さの半月切り)
- 200g
- なす(2cm長さの拍子木切り)
- 200g
- 玉ねぎ(ざく切り)
- 1/2個分
- トマト(ざく切り)
- 1個分
- タマリンド
- 20g
- ぬるま湯
- 500ml
- 香菜(ざく切り)
- 適量
- 塩
- 適量
- ■パウダースパイス
- ターメリック(豆用)
- 小さじ1
- コリアンダー
- 大さじ1
- カイエンヌペッパー
- 小さじ1/2
- 【テンパリング】
- サラダ油
- 大さじ2
- 玉ねぎ(みじん切り)
- 大さじ2
- ■ホールスパイス
- マスタードシード
- 小さじ1/2
- 赤唐辛子
- 3本
- カレーリーフ(生。あれば)
- 10枚
- ■パウダースパイス
- ヒン(あれば)
- 小さじ1/4
作り方
- 1
豆はターメリックとともに1l以上の湯で、約1時間柔らかく煮て、ペーストに近い状態にする。
- 2
タマリンドはぬるま湯に約10分浸し、手でよくもみ出す。
- 3
2を別の鍋に手でこし入れ、最後にギュッと絞る。
- 4
3を強火にかけ、大根、残りのパウダースパイス、塩小さじ1を入れてひと煮立ちさせる。中火にし、5分煮る。
- 5
なす、玉ねぎ、トマトを加え、柔らかくなったら1を加え、全体に混ぜてなじませる。
- 6
小さいフライパンにテンパリング用のサラダ油を軽く温め、マスタードシードを入れて蓋をし、はねがおさまったら残りの材料をすべて入れて玉ねぎが色づくまで炒める。
- 7
6を5に加える。
- 8
しっかりなじませ、香菜を加えて塩で味をととのえる。
Chef’s Advice
インドカレーのなかでボクが一番好きなのが、このカレーです。南インドの定食「ミールス」に必ずついていたり、揚げものと一緒に出てきたり、朝食にもよく登場します。日本では豆の形がしっかり残ったさらさらタイプが多いようですが、インドでは豆をペーストに近くなるまで煮て、カレーにとろりと濃度をつけます。野菜は里いも、じゃがいも、にんじんなどの根菜類や冬瓜もおすすめ。
こちらのレシピも掲載されているナイルさんの著書『「ナイルレストラン」ナイル善己の やさしいインド料理』からは、北インドカレーの定番「キーママタール」もご紹介しています。
●【レシピ・キーママタール】簡単でおいしい! スパイス香る本格インドカレー
ナイル善己(ナイル よしみ)/1976年、東京生まれ。インド独立運動家の祖父A.M.ナイルが開いた日本最古の本格インド料理店「ナイルレストラン」の三代目。都内のレストランを経てインドへ渡り、南インド・ゴア州の五つ星ホテルで修業を積む。作りやすさとおいしさを追求する姿勢に定評があり、テレビや雑誌でも活躍中。
撮影:高橋栄一
「ナイルレストラン」ナイル善己の やさしいインド料理

銀座の人気インド料理店が教える“いちばん親切な”インド料理書の決定版! みんなが作りたい「スパイスカレー」と「おかず」。味づくりの基本ルールが、この1冊できちんと分かり、 北インド料理、南インド料理、それぞれの違いが楽しめます。