【レシピ・ハーブポークソテー】プロに教わる、シンプルな豚のソテーをおいしくジューシーに焼く方法

本日は、東京・神楽坂の人気のフレンチレストラン「ル・マンジュ・トゥー」オーナーシェフの谷 昇さんに、シンプルなポークソテーを教えていただきます。漬け込んでおいて焼く、というシンプルな工程ながら、素材のもつおいしさを最大限引き出すためのコツに納得。得意料理のレパートリーに加えたい逸品です。

肉も魚もともに大事なのは、素材のもつ水分を生かすこと。水分は食感に直結するだけでなく旨味になるものですから、いかに扱うかが勝負です。素材の中に水分を留めながら、臭みは排除する。これが基本で、脂も旨味と甘さになりますから同様です。ソースは相乗効果で美味しさを高めるものですが、味つけは極めてシンプルに。素材の良さが際立ちますし、アレンジ力も広がります。

材料(2人分)

豚ロース厚切り肉
2枚(400g)
【A】白ワイン
50ml
【A】エルブ・ド・プロヴァンス
1g
【A】塩
1g
【A】黒こしょう
少量(0.5g)
【A】オリーブ油
5g
サラダ油
小さじ1

作り方

  1. 1豚肉にAをまぶし、よくもみ込む。密閉できる保存袋に入れ、冷蔵庫で一晩おく。漬け込み期間は1週間位まで。長いほど熟成・発酵して旨味が増す。
  2. 2バットにペーパータオルを敷き、豚肉をのせて水気をきる。調味液はソースに使うのでとっておく。
  3. 3小鍋に調味液を入れて強火にかける。あくの固まりが出てきたら、ざるにペーパータオルをのせ、こす。これがソースになる。
  4. 4フライパンに豚肉の脂身を下にして立て、中火で焼く。美味しそうな焼き色がついたらいったん取り出し、脂を捨てる。
  5. 5フライパンをきれいにしたらサラダ油を強火で熱し、盛りつけて上になる側から焼く。すぐに火を弱め、フライパンの上を滑らせるように動かし、常に肉の下に油がある状態を保ちながら焼く。筋切りをしない肉は浮いてくるので真ん中を押さえる。押さえるのは最初だけで、やりすぎると美味しい肉汁が出てしまうので注意。
  6. 6美味しそうな焼き色がついたら裏返し、同様に裏面を焼く。真ん中あたりを押してみて、赤い半透明の肉汁が出てくれば焼き上がり。焼き色が薄いときは火を強め仕上げる。豚肉を取り出し、1.5cmほどのそぎ切りにする。
  7. 7ソースを作る。6のフライパンの脂を捨て、3のソースを入れて弱火にかけ、ひと煮立ちさせる。
  8. 8皿に6の豚肉を盛り、7のソースをかける。

Point

ハーブと白ワインの風味でいただくポークソテーは洗練された味で、ひときわ香り豊か。
 味つけは、前日から調味料に一晩漬け込みます。その調味液はソースにも利用してコクを加えます。肉はゆっくりと火を入れるほうが、口当たり良く、ジューシーに仕上がります。
 切り口もほんのりピンクでエレガントな豚肉料理です。ソースはお好みで、生クリーム、バター、こしょう、マスタードなどを加えても美味しいです。



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谷 昇(たに のぼる)/1952年東京生まれ。服部栄養専門学校在学中から六本木「イル・ド・フランス」で働き、卒業後就職。76年と89年に渡仏し、アルザスの三ツ星レストラン「クロコディル」などで経験を積む。帰国後は六本木「オー・シザーブル」などでシェフを務め、94年東京・新宿区納戸町に「ル・マンジュ・トゥー」開店。権威ある格付け本でも連続して高い評価を受ける人気店。月に1回、町田調理師専門学校の講師も務める。2012年、辻静雄食文化賞専門技術者賞を受賞。著書『ル・マンジュ・トゥー素描するフランス料理』(柴田書店)、『ビストロ仕立てのスープと煮込み』(世界文化社)など多数。

撮影:原 務