【レシピ・海老のかき揚げ】名店に教わる、本格的な天ぷらを自宅で揚げる方法

今日は「大暑」。今年はすでに猛烈な暑さが続いていますが、二十四節気では最も暑いとされる日です。大暑には夏バテ防止のため天ぷらを食べるという方も。そこで、今日は東京・銀座の名店「てんぷら近藤」店主の近藤文夫さんに海老のかき揚げを教えていただきます。ころもの準備はこちらを、揚げ方はこちらをご参照ください。
材料
- 小海老(才巻海老など)
- 薄力粉
- ころも(薄めに)
- 揚げ油
- 天つゆ、または塩
作り方
- 1
殻付きの場合は、頭胸部をちぎってはずし、つながっている背ワタを引き抜く。残りの殻をすべてむき取る。※尾びれの上の殻はむきにくいので、つけ根をつぶすようにつまんで中の身を押し出します。
- 2
下ごしらえした海老。かき揚げ1個分は、6~8尾。揚げ油を火にかけ、190℃に温める。
- 3
ボウルに個数分の海老を入れ、薄力粉をふってまぶす。※穴杓子ですくいながら1尾1尾に均一にまぶします。薄力粉は多く入れすぎず、ちょうどまぶせる量を加減してください。
- 4
3のボウルにころもをたっぷり入れ、穴杓子で軽く混ぜる。※1尾1尾にまんべんなくころもがつくようにしましょう。
- 5
穴杓子で3~4尾分ずつすくって、190℃に温めた油に入れる。※余分なころもを落とすため、穴から自然に落ちる穴杓子を使います。穴杓子に盛った丸い形を生かすように静かに入れましょう。細かい泡が立ち、海老は重みで沈みます。
- 6
続けて、3~4尾分を穴杓子ですくい、5の海老の上にのせる。※1回目の海老が油に沈んでいる間にのせます。
- 7
30秒ほど揚げてから、裏に返す。※最初は、返す時にばらけない程度に揚げ固めます。箸で刺したり、強く挟んだりするとダメージを与えるので、下からすくうようにやさしく返すことが大事ですよ。
- 8
さらに2回ほど裏に返しながら、2分ほど揚げる。※海老のかき揚げは厚みがあるので、途中でフライパンを少し傾け、油に深さを作ってよく浸かるようにすると効率的です。
- 9
泡が少なくなり、静かになってきたら揚げ上がり。取り出して紙にのせ、油をきる。目指す揚げ上がりは、海老の鮮やかな赤色が透け、立体的に形よくまとまっていること。
Chef’s Advice
たねは2回に分け、時間差をつけて重ねて揚げます。厚みのある、形のよいかき揚げになり、中心にも火が入りやすくなります。ころもの濃度を薄くすることで、海老の香りが立ちやすく、鮮やかな赤色が透けて美しく揚がります。
ころもの準備や揚げ方のコツは、こちらをご参照ください。
●【コラム】天ぷらは“蒸し料理”だった!「てんぷら近藤」に教わる、家庭で簡単に作れる極上天ぷらの基本・その1
●【コラム】手順次第で驚くほどうまい“ころも”が完成!「てんぷら近藤」に教わる、家庭で簡単に作れる極上天ぷらの基本・その2
●【コラム】粉の使い方がカギ!「てんぷら近藤」に教わる、家庭で簡単に作れる極上天ぷらの基本・その3
近藤文夫(こんどう ふみお)/東京・銀座「てんぷら近藤」店主。東京生まれ。高校卒業後、東京・神田駿河台「山の上ホテル」に入り、和食・天ぷらの部門に配属。23歳で「てんぷらと和食 山の上」の料理長に抜擢、以後21年間務めた。1991年に独立し、「てんぷら近藤」を開店。薄ごろもで揚げる手法や野菜天ぷらなど、斬新な発想で、独自の天ぷらを提案し続けている。
撮影:日置武晴
「てんぷら近藤」主人のやさしく教える天ぷらのきほん

「天ぷらが上手に揚げられない」という悩みに答えるレシピ本。教えるのは、銀座の名店「てんぷら近藤」主人。使うのは、ご家庭のフライパン。使う揚げ油は、高さ3cm分。これで、絶品の天ぷらが作れます。この本では、野菜や魚介、かき揚げ36種類の天ぷら…